【軽度知的障害】向いている仕事は何がある?利用できる就労支援制度も紹介!

KAORUKO

「軽度の知的障害に向いている仕事って何がある?」
「向いていない仕事についても知りたい!」
「軽度知的障害でも利用できる支援制度って?」

などの疑問はありませんか?

軽度知的障害の方の中には、就労について不安を抱えている方も多いでしょう。

また、知的障害の特性は人それぞれ違うので、働き方によっては精神的に大きな負担になってしまう場合もあります。

  • 軽度知的障害の特徴
  • 軽度知的障害の方に向いている仕事・向いていない仕事
  • 軽度知的障害の方が仕事を探す時のポイント
  • 軽度知的障害の方が利用できる就労支援制度

を解説していきます。

少しでも参考になれば幸いです。

軽度知的障害の特徴

クエスションマークとビジネスウーマン

軽度知的障害の方は、さまざまな特性の影響から、日常生活を送る上で困りごとを抱えています。

仕事をする上での困りごとも多く、具体的には下記のようなものがあります。

  • お金の管理や身の回りの管理が難しい
  • 曖昧な指示を理解することが難しい
  • コミュニケーションを取ることが苦手
  • 臨機応変に対応できない
  • 暗黙の了解やルールが分からない
  • 報告・連絡・相談を忘れる
  • 仕事を覚えるのに時間がかかる

ただし、知的障害の特性は個人差が大きく、得意なことや苦手なことは人それぞれ異なります。自分の特性を言語化しておくことで、相談する時に伝えやすかったり、苦手なことを回避できたりすることもあるでしょう。

軽度知的障害の方に向いている仕事・向いていない仕事

笑顔の清掃員

上記では、軽度知的障害の特徴について解説しました。

ここでは、その特徴を踏まえて、軽度知的障害の方に向いている仕事、また、逆に向いていない仕事について解説していきます。

向いている仕事

軽度知的障害の方は、繰り返しルーティンが決まっている仕事に向いているとされています。また、自分の適性に目を向けて、得意な作業がある仕事を選ぶこともオススメです。

具体的には下記のようなものがあります。

  • 工場勤務
  • 卸売業
  • 清掃業

製造業の加工やライン作業などがある工場勤務の仕事は、厳密に手順が決まっていて黙々と作業をしていくことが求められるので、軽度知的障害の方に向いています。

また、卸売業やホテル・施設の清掃業なども、やることが決まっていて一人でできる作業が多いので、軽度知的障害の方の就職率が高いとされています。

向いていない仕事

軽度知的障害の方は、苦手なことが精神的に大きな負担になる場合があるので、仕事内容について確認しておきましょう。

具体的には、下記のようなものがあります。

  • 臨機応変な対応が求められる仕事
  • 日々の変化が大きい仕事
  • 複雑な計算を任される仕事
  • コミュニケーションスキルが必要とされる仕事

ただし、個人や会社の工夫から対応できる場合もあります。また、繰り返し行うことでできるようになる可能性もあるので、やりたい仕事がある方は、まずは主治医や周りの方に相談してみましょう。

軽度知的障害の方が仕事を探すときのポイント

Merit と Demerit

上記では、軽度知的障害の方に向いている仕事・向いていない仕事を解説してきました。

ここではさらに、軽度知的障害の方が仕事を探す時のポイントを解説していきます。

就労には、一般雇用で働く形と、障害者雇用で働く形があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、ある程度決めておくと仕事が探しやすくなるでしょう。

一般雇用で働くメリット・デメリット

一般雇用で働く一番のメリットは、求人数が多いことです。仕事の選択肢が広がるということは、給料の面や働き方に直結してくるので、非常に重要になります。

そもそも、障がいのことを会社側に伝えるかどうかは、個人の選択です。特に、軽度知的障害は目に見えにくい障がいなので、知られずに働ける可能性は十分にあります。

ただし、特性のことを伝えないので、できないことや苦手なことを任されてミスをしてしまい、自己肯定感が低くなったり、「迷惑をかけてしまっている…」と気分が落ち込んだりするといったデメリットが考えられるでしょう。

仕事での慢性的なストレスは、精神疾患を引き起こす要因でもあるので、一般雇用で働く場合は、ご自身の体調とよく相談する必要があります。

障害者雇用で働くメリット・デメリット

障害者雇用の一番のメリットは、障がいへの配慮を受けながら働けることにあります。できないことや苦手なことを事前に伝えて働けるので、理不尽に怒られたり、できないことで落ち込んだりすることが少なくなります。

ただし、公務員など安定した仕事の障害者雇用枠は倍率が高いので、就職自体が難しくなってしまう場合もあります。また、給料の面でも、一般雇用よりも低いといったデメリットがあります。

また、障害者雇用で働くためには、障害者手帳が必要になります。発行にはある程度時間がかかるので、「障害者雇用で働くことを考えているけど、障害者手帳は持っていない…」という方は、就職活動をする前に準備をしておきましょう。

軽度知的障害の方が利用できる就労支援制度

サポートのイメージ

上記では、軽度知的障害の方に向いている仕事・向いていない仕事や、仕事探しをする時のポイントについて解説してきました。

軽度知的障害の影響から、さまざまな困りごとがある場合、仕事探しが困難になってしまいますよね。また、一人で悩み続けてしまうと、就職までに時間がかかったり、精神的に疲れてしまったりするので、積極的に相談していくことが大切になります。

ここでは、軽度知的障害の方が利用できる就労支援制度について、4つ紹介していきます。

  • 就労継続支援A型
  • 就労移行支援
  • 障害者就業・生活支援センター
  • ハローワーク

順に見ていきましょう。

就労継続支援A型

就職を考えている方の中で、「長時間働くことに不安がある…」という方は、就労継続支援A型の利用も考えてみましょう。

就労継続支援A型は、雇用契約を結んで働ける福祉サービスです。

事業所にもよりますが、基本的に週に5日、4~5時間の勤務で、月額平均83,551円の給料をもらうことができます。

また、近年、就労継続支援A型の仕事内容は、いわゆる軽作業だけではなく、PCを使っての動画編集やIT関連の仕事、パン屋さんやカフェ経営の飲食店など、多種多様になっています。その結果、自分の得意分野で働くことができたり、障がいの特性に合った仕事を選んだりすることができるようになってきました。

仕事内容によっては、就職に役に立つスキルが身につくこともあるので、興味のある方は、まずはお近くの就労継続支援A型を探してみましょう。

就労継続支援A型については、下の記事でより詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

就労移行支援

上記で紹介した就労継続支援A型は、就労支援の場ではありますが、主に労働がメインのため、就労についてのサポートが手厚くない場合があります。よって、具体的にやりたい仕事がある方や、早く就職したいという方は、就労移行支援の方も検討してみましょう。

就労移行支援とは、「就労を希望しているけど、働くことに対して不安がある」という方に対して、就職に向けたサポートをしてもらえる福祉サービスです。

障がいの特性も含めて相談に乗ってもらえたり、就労移行支援を通して、PCスキルやビジネスマナーなどを勉強したりすることができます。

ただし、原則2年間しか利用できないので、利用するタイミングはよく考えるようにしましょう。

就労移行支援については、下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターでは、障がい者の職業生活の自立を図るために、地域全体でさまざまな機関と連携し支援を行っています。

就職面と生活面の双方から総合的な支援を受けることができるので、生活面での不安なことや困っていることなども相談できます。ご自身に合った福祉サービスや地域障害者職業センターを紹介してもらえる場合もあるので、まずは相談してみましょう。

全国に337か所あり、比較的アクセスしやすいことが特徴です。

以下は一覧表のリンクです。興味のある方は、お近くの障害者就業・生活支援センターを探してみましょう。
令和6年度障害者就業・生活支援センター 一覧

ハローワーク

ハローワークとは、職業紹介をしている雇用サービス機関です。全国に500か所以上設置されているので、最も身近な相談機関と言えるでしょう。

年齢制限はないので、就職を望む方であれば誰でも利用することができます。就職活動の他にも、職業訓練などを行っている場所もあります。

また、ハローワークには「障害者関連窓口」といって、専門知識のあるスタッフの方が就職をサポートしてくれる部署もあります。興味のある方は、まずはお近くのハローワークを確認してみましょう。

ハローワークについては、下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

まとめ|軽度知的障害の方が向いている仕事

  • 軽度知的障害の方は、コミュニケーションを取ることが苦手だったり、曖昧な指示を理解することが難しかったりすることで、仕事をする上での困りごとを抱えている方が多い。他にも、臨機応変に対応することが難しいことや、仕事を覚えるのに時間がかかることがある。ただし、得意なことや苦手なことは人それぞれ異なる。
  • 軽度知的障害の方に向いている仕事は、繰り返しルーティンが決まっている工場勤務や卸売業、清掃業などがある。逆に向いていない仕事は、臨機応変な対応が求められたり、日々の変化が大きい仕事。苦手なことを続けると、精神的に大きな負担に繋がってしまうので、注意が必要。
  • 軽度知的障害の方が仕事を探す時は、就労形態を決めておくと良い。一般雇用と障害者雇用で働く形には、それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合った方を選ぼう。
  • 軽度知的障害の方が利用できる支援制度として、就労継続支援A型や就労移行支援がある。他にも、障害者就業・生活支援センター やハローワークなど、相談先はさまざまあるので、一人で抱え込まないことが大切。

この記事では、軽度知的障害の方が仕事をする上での困りごとや、向いている仕事・向いていない仕事、仕事を探す時のポイントや支援制度について解説してきました。

軽度知的障害は目に見えない障がいなので、理解されにくい部分があります。特に、仕事に関しては、職業によって知的障害の特性が大きく左右されるでしょう。

また、その悩みを一人で抱え込んでしまうと、精神的に大きなストレスがかかってしまい、生活にも影響が出てしまう可能性があります。

よって、仕事や生活を送る上での困りごとは、積極的に他者に相談していくことが大切になります。

軽度知的障害があっても、適切な支援や職場環境が整っていれば、仕事をすることは十分に可能です。

得意なことや苦手なことを自己理解して、ご自身に合った仕事を探していけるようにしましょう。

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