「65歳以上になっても利用したいが、どんな条件がある?」
「65歳以上で、B型事業所を利用している人はどれぐらいいる?」
現在、B型事業所を利用している50代後半~60代前半の方にとって、上記のような疑問や不安を抱えている方も多いでしょう。
就労継続支援B型事業所(以下:B型事業所)は、雇用契約を結ばずに、利用者のペースに合わせて働ける福祉サービスの一つです。
一般企業は定年を60~65歳と定めているところも多いですが、B型事業所ではどうなっているのでしょうか?
特に、65歳以上からは、公的年金が支給される年齢になるなど、さまざまなことが変わってきます。
- B型事業所はいつまで利用できるのか
- 65歳以上でも利用できる要件
- 65歳以上でB型事業所を利用している人数
について解説していきます。
この記事が、少しでも参考になれば幸いです。
B型事業所はいつまで利用できるのか?
結論から言うと、B型事業所は利用者の年齢制限がありません。新規で利用する場合や継続する場合も同じです。よって、70代でも80代でも利用している方がいらっしゃいます。
障がいや病気の程度にもよりますが、B型事業所は「日常の居場所」を担っている面もあります。配慮を受けながら働くことができるので、引きこもりがちになってしまう高齢者の方や、そのご家族にとっても重要な役割を果たしているのです。
65歳以上が利用できる要件
ただし、65歳以上の方がB型事業所は利用するには、下記の要件を満たす必要があります。
- 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者
- 50歳に達している者又は障害基礎年金1級受給者
- 1.及び2.に該当しない者で、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者
基本的には2.の年齢でクリアできるので、難しく考える必要はないでしょう。
65歳以上でB型事業所を利用している人数
上記で、B型事業所には利用者の年齢制限はないということを紹介しました。
では、65歳以上でB型事業所を利用している方は、どれぐらいいらっしゃるのでしょうか?
厚生労働省によると、令和3年の時点で、65歳以上の利用者は24,224人、全体の8.3%となっています。
数字で見ると決して高くはないので、同世代の方と接したい方にとっては、注意が必要です。ただし、事業所によって年齢層は変わってくるので、気になる事業所がある場合は、見学などをして実際に確認してみましょう。
自治体によっては対応が異なる場合がある
上記で解説したように、基本的に65歳以上になっても、B型事業所を利用することは可能です。
ただし、自治体によって対応が異なる場合があります。
例えば、軽度の認知症の症状があって、他の利用者に迷惑をかけてしまう状態だったり、作業の指示が理解できない状態だったりする場合、B型事業所よりもデイサービスなど、専門の知識をもった職員がいる場所をオススメされる可能性があるでしょう。
ご自身の状態を客観的に判断する為にも、支援員や主治医の意見を取り入れていくことが大切です。
まとめ|B型事業所はいつまで利用できるのか?
- B型事業所は利用者の年齢制限がない。新規で利用する場合や継続する場合も同様。
- 65歳以上の方がB型事業所は利用するには、主に3つの要件を満たす必要があるが、基本的に年齢でクリアできるので、難しく考える必要はない。
- 65歳以上でB型事業所を利用している方は、令和3年の時点で24,224人、全体の8.3%となっている。事業所によって利用者の年齢層が変わってくるので、まずは確認してみること。
- 基本的に65歳以上になってもB型事業所を利用することは可能だが、自治体によって対応が異なる場合がある。客観的に自分の状態を知る為にも、支援員や主治医の意見を取り入れていくことが大切になる。
いかがだったでしょうか?
近年、B型事業所の仕事内容は多岐に渡るようになっており、さまざまな仕事の中から選ぶことができる状態です。ご自身の得意分野や、好きなことを活かせることもあるので、年齢制限がないB型事業所を上手く利用して、生活に張りをもたせていきましょう。
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