この記事を開いているあなたは、

「リワークを利用しているけれど、本当に復職できるの?」
このような不安や疑問を抱えていませんか?
うつ病の人が復職を目指す時、リワークの利用は有効な選択肢です。ですが、リワークのプログラムが自分に合っていないと、逆にうつ病の悪化を招く原因にもなるのです。
そこで、
- リワークは本当に効果があるのか
- リワークなしで復職することで生じるリスクとは何か
- リワークがしんどいといわれる5つの理由
- 今通っているリワークに意味がないと感じたときの対処法
- 復職に繋げるためのリワークの受け方
- リワークのほかに利用できる復職支援
について解説していきます。
リワークの効果とは?実際の復職率と再休職率
リワークとは、主にうつ病や適応障がいなどの精神的な不調で休職している方が、円滑な職場復帰と、その後の安定した就労継続を目指すためのリハビリテーションプログラムです。生活リズムの改善、ストレス対処法やコミュニケーションスキルの習得など、多角的なアプローチで復職に向けた準備を行い、再発予防にも取り組みます。
リワークの効果を測る上で、最も気になるのが「復職率」ですよね。以下では、さまざまな調査データをもとに、リワーク利用者の復職率と再休職率について詳しく見ていきましょう。
リワーク利用者の復職率
リワークプログラムを受けたうつ病の人の復職率については、医療機関などによる個別のリワーク支援実績を参考にすることが可能です。
実際に「メディカルケア大手町」のデータでは、2011年の復職率が98%、「バックアップセンター・きょうと」のデータでは、2020年~2023年の復職率が73%と発表されております。さらに、日本心身医学会が行った研究では、「リワークプログラム参加者の9割が職場復帰を果たした」と発表されています。
実施している機関ごとに復職率は異なりますが、上記のデータからはうつ病の人の職場復帰にリワークプログラムが効果的であることが分かります。
復職後の就労継続率
2012年に日本産業精神保健学会は、会社を休職した90名を対象として、リワークプログラム利用の有無が3年後の就労継続率に与える影響を調査しました。その結果、リワークプログラムを利用しなかった人の就労継続率が2割であったのに対し、利用した人は7割が就労を継続していたと報告されています。
このように、リワークプログラムは、職場復帰後の安定した就労を支える効果も高いと言えるでしょう。
再休職を防ぐ効果もある
リワークの利用により再休職率が低下することは、多くの研究で明らかになっています。
その理由は、リワークプログラムが、うつ病などの再発予防のための知識や、ストレスにうまく対処する方法を学ぶ機会を提供しているからです。
復職後に困難な状況に直面しても、リワークで学んだことを活かすことで適切に対処し、再休職リスクを大きく減らせるでしょう。厚生労働省障害者対策総合研究事業が、年齢・性別・診断名などが近い対象者同士で研究を行った結果、医療リワークを利用した場合の再休職リスクは約84%減少していました。
この研究からも、リワークが再休職防止に効果的であることが裏付けられています。
リワークをしないで復職する2つのリスク
リワークの有効性は理解できても、
「費用が心配」
「そもそも通うのが難しい」
など、様々な理由でリワーク利用をためらっている人もいますよね。
ここでは、リワークを利用しないことで生じるリスクについて、詳しく解説していきます。
再休職のリスクが高まる
リワークプログラムを利用せずに復職すると、再休職のリスクが高まります。リワークプログラムでは、復職に向けて段階的に準備を進めるためのサポートが提供されており、以下のような内容が含まれています。
- 生活リズムの改善
- 体力向上
- コミュニケーション訓練
- ストレス対処
- 職場環境への適応
リワークプログラムを利用しない場合、これらの準備は自分自身で行う必要があります。しかし、一人で全てをカバーするのは難しく、結果として体調を崩し、再休職につながってしまうケースが多いのです。
復職後に問題が起こりやすい
リワークなしで復職をすると、以下のような問題に直面しやすくなります。
- 急な生活変化に苦労する
復職後に始まる就労生活に体が慣れるまでは時間がかかります。休職期間に維持できていた生活ペースが乱れると、疲労や体調不良に悩まされることも少なくありません。 - ストレスにうまく対処できない
復職後に仕事や人間関係のストレスにうまく対処できなければ、同じ理由で再び体調が悪化する可能性があります。 - 仕事にうまく適応できない
復職後はブランクにより、仕事の知識やスキルが低下している可能性があります。仕事の効率低下やミス増加が目立つと、ストレスの原因になるため注意が必要です。 - 職場の人間関係
復職後の人間関係の構築ができなければ、職場から孤立するリスクがあります。上司や同僚に相談できる相手がいなければ、一人で悩みを抱え込んでしまう原因になります。
「リワークはしんどい」と言われる5つの理由
先述の通り復職に効果的なリワークですが、ネガティブなイメージを持たれているのはなぜでしょうか?
ここでは、リワーク利用中に「意味がない」「しんどい」と感じてしまう5つの理由を詳しく見ていきましょう。
急性期を過ぎた
リワークが「しんどい」と感じてしまう理由には、リワークが始まるタイミングが関係しています。
リワークは、うつ病の症状が最もつらい「急性期」を過ぎ、少しずつ回復に向かう「回復期」に開始することが一般的です。しかし、この時期は、まだ心身ともに万全な状態ではありません。そのため、集団での活動の機会が多いリワークでは、周囲とのコミュニケーションが精神的な疲労につながることもあります。
あなた自身の体調や精神面が、
- うつ病の症状や自宅療養の影響による「体力低下」
- 自発的なやる気が起きにくい「気力低下」
- うつ病による気分の落ち込み、集中力や判断力の低下などの「残遺症状」
- 「早く就職しなければ」という焦りから無理をしている感覚がある
などの状態であれば、リワークが「しんどい」と感じやすくなるでしょう。リワークに無理は禁物であることを理解し、あなたのペースで進めていくことが大切です。
プログラム内容とのミスマッチ
リワーク施設が提供するプログラムは多岐にわたるため、その内容があなたの症状や回復段階に合わなければ十分な効果は得られません。そのため、あなたのうつ病の症状や復職に向けた課題を明確にして、それに適したプログラムを選ぶことが重要です。
リワークで一般的に行われているものは、例えば以下のようなものがあります。
- 集団での話し合いや共同作業
- 認知行動療法に基づくセッション
- ヨガやマインドフルネスの実践
- 模擬的な職場環境での作業
- 体力トレーニング
などのプログラムに「ミスマッチがないか?」という点は、事前に確認しておきましょう。
また、「苦手なことを克服したい」というモチベーションで参加すると、無理や我慢をすることが多く、リワークの利用が苦痛に感じやすくなる点にも注意が必要です。
経済的な負担
リワークへの参加は「プログラム利用料」が発生する場合があり、その他にも「交通費」「教材費」「昼食費」などの自己負担があります。これらの経済的な負担が大きいと、リワークが「しんどい」と感じて利用を中断する原因になります。
プログラム利用料は、あなたの収入状況や施設ごとに異なりますが、おおむね以下の表の通りです。
リワーク施設の種類 | 費用の目安(月額) | 備考 |
---|---|---|
医療リワーク | 0 ~ 1,000円 | 健康保険・自立支援医療 |
職リハリワーク | 無料 | 労働保険 |
職場リワーク | 無料 | 企業負担 |
リワーク施設の種類 | 費用の目安(月額) | 備考 |
---|---|---|
医療リワーク | 0 ~ 1,000円 | 健康保険・自立支援医療 |
職リハリワーク | 無料 | 労働保険 |
職場リワーク | 無料 | 企業負担 |
医療リワークの利用料は健康保険の他、自立支援医療などの制度を組み合わせなければ「月額数万円を負担する」ケースもあるため注意しましょう。
まずは、リワーク施設や、お住まいの市区町村の窓口に相談して、リワークの経済的な負担と助成制度について詳しく確認するのがおすすめです。
リワーク期間の問題
リワーク期間が長すぎたり、短すぎたりすることも、効果を実感しにくくなる原因の一つです。
リワーク期間が短すぎる場合、以下のようなリスクが考えられます。
- 復職に向けての十分な準備期間が取れず、再発のリスクが高まる
- 職場環境への適応や、再発予防のためのスキル習得が不十分になりやすい
- 心身の回復が不十分なまま復職し、仕事の負担が解消されない
一方、リワーク期間が長すぎる場合、以下のような影響が考えられます。
- 職場から長期間離れることで、復職への不安や焦りが増しやすい
- リワークプログラムに依存してしまい、自立的な生活への移行が難しくなる場合がある
- 経済的な負担が大きくなりやすい
リワーク期間は、これらのリスクを考慮して、慎重に決定する必要があります。主治医やリワークスタッフとよく相談して、あなたの状態にあったリワーク期間を見極め、復職計画を立てることが大切です。
効果を実感しにくい
うつ病の回復には、症状の重症度・発症の原因・生活環境・年齢や性別などの様々な要因が影響するため、個人差があります。
そのため、リワークの利用中は、
「他の利用者と比べて、私だけ回復が遅い気がする……」
などのように、十分な効果を実感できない場合があります。これが、リワークに「意味がない」と誤解してしまう大きな原因です。
しかし、焦る必要はありません。大切なのは、他の人と比較するのではなく、あなたのペースで着実に回復していくことです。すぐに効果が出なくても、リワークスタッフや主治医と相談しながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。焦らず、諦めず、自分自身の回復を信じて、リワークを続けていくことが大切です。
利用中のリワークに「意味がない」と感じた時の対処法3選
先述の通り、リワークが「しんどい」「意味がない」と感じてしまうケースはよくあることです。以下では、このように感じた時の3つの対処法について解説していきます。
リワークスタッフや専門家に相談する
リワークに通う中で、
「本当にこのまま続けていいのかな?」
このような気持ちを抱えてしまった時は、リワークスタッフに相談することが大切です。
リワーク施設には、精神科医、臨床心理士、精神保健福祉士、看護師といった、メンタルヘルスの専門家が関わっており、外部の医療機関とも連携しているため、あなたの状況に合わせて、様々なサポートを提供してくれます。
「忙しいスタッフの方に、迷惑をかけてしまうのではないか…」
と考える必要はありません。
うつ病は真面目で責任感が強い人ほど発症しやす病気です。そのため、「相談すること」「協力を求めること」は、リワークで身に付けるべき大切なスキルの1つです。スタッフは、あなたの気持ちに寄り添って、適切なアドバイスやサポートを提供してくれるでしょう。
リワークを一時的に休む
どうしてもつらい時は、一時的にリワークを休むことも選択肢の1つです。無理をして続けるよりも、一度立ち止まって心と体を休ませる方が、復職への近道になることもあります。
そのため、
と考える必要はありません。
疲れた心と体を休ませ、エネルギーを充電することは、決して後ろ向きな選択ではないのです。一度リワークから離れることで、冷静に自分の状況を見つめ直し、「これからどうしていきたいか」を考える時間も確保できます。
リワークを休む時は、主治医やリワークスタッフと相談しながら、「休む期間」「復職までの計画」などを見直しておくと安心です。
リワーク施設の変更・転籍を検討する
今のリワーク施設が合わないと感じた時は、環境を変えるのも一つの方法です。リワーク施設を変更・転籍することで、あなたに合った場所で新たなスタートを切れる可能性があります。
あなたが以下のような状況なら、施設の変更を検討してみましょう。
- 集団プログラムが苦痛 → 個別対応が充実している施設を選ぶ
- スタッフとの相性が合わなかった → 相談しやすい雰囲気の施設を選ぶ
- プログラム内容が合わなかった → あなたの回復段階や関心に合った施設を選ぶ
この時、「リワークの内容の何が苦痛だったか?」を明確にしておくと、新しい施設を選ぶ際のミスマッチを防ぐことができます。また、同じ問題の発生を避けるために、変更先の施設に対して、「前の施設での支援内容」「自分に合わなかった部分」を説明することも大切です。リワーク施設はそれぞれ特徴があり、
提供しているプログラムも、スタッフの雰囲気も異なります。新しい環境でリワークに取り組むことで、気持ちがリフレッシュされ、復職へのモチベーションが再び高まることもあるでしょう。
リワークプログラムを成功させる5つのポイント
リワークの効果を最大限に引き出し、確実に復職を果たすためには、どのようなステップを踏めば良いのでしょうか?
ここでは、リワークを成功に導くための5つのステップを具体的に解説していきます。目標設定から復職後のプラン作りまで、一つずつ着実に進めていきましょう。
目標設定「SMARTの法則」
リワークを始める前に、まず取り組みたいのが「明確な目標」の設定です。
具体的な目標がないままリワークに通い始めると、プログラムをこなすことが目的になってしまい、本来の効果を十分に得られない可能性があります。
目標設定には、「SMARTの法則」というフレームワークを活用するのが効果的です。これは、目標を達成するために必要な5つの要素の頭文字を取ったものです。
- Specific:具体的で、明確な目標
- Measurable:測定可能で、数値化された目標
- Achievable:達成可能な目標
- Relevant:より先の目標との関連性
- Time-bound:明確な期限
例えば、
といった目標は、SMARTの法則に基づいた、具体的で達成可能な目標と言えます。
リワークスタッフと相談しながらあなたの目標を設定して、着実に復職へのステップを踏んでいきましょう。
自分に合ったプログラムを選ぶ
リワークには、運動・グループワーク・ビジネスマナー・ストレス対処法など、様々なプログラムが用意されています。そのため、あなたの目標や課題に合ったプログラムを選ぶことが、何よりも大切です。
目標に合わせたプログラム選びの例は以下の通りです。
- 体調が不安だから無理なく参加したい
→ 軽めの運動や短時間のプログラムから始めて、徐々に参加頻度を増やすのが効果的です。 - 対人関係の不安が大きい
→ まずは、少人数制のプログラムや1対1のカウンセリングから始めると良いでしょう。 - ストレスへの対処法を身に着けたい
→ 認知行動療法やマインフドフルネスなど、心理面を扱うプログラムがおすすめです。
リワークにおける「自分に合った」とは、「無理なく続けられること」を意味しています。多くのリワーク施設は利用体験が可能なので、気軽に足を運んでみると良いでしょう。
コミュニケーションの練習という視点を持つ
リワークは単にプログラムを受けるだけでなく、他の利用者やスタッフとのコミュニケーションを通して、多くのことを学び成長できる場所でもあります。
コミュニケーションを取ることには、以下のようなメリットがあります。
- 孤独感の解消
→ 同じような悩みを抱える人と話すことで、「1人じゃない」という安心感を得られます。 - モチベーションの維持
→ お互いに励まし合い、刺激し合うことで、前向きな気持ちを保つことができます。 - アドバイスや情報が得られる
→ 他の利用者の体験から、復職に向けたヒントを得られることがあります。 - 人間関係を構築する練習になる
→ リワークで身に付けたコミュニケーション能力は、職場復帰後も役立ちます。
積極的なコミュニケーションを行うことは、復職に向けた予行演習になります。
もっとも、コミュニケーションが苦手な方は無理をする必要はありません。リワーク施設が提供する交流の機会を生かしたり、日々の挨拶を心がけたりするだけでも十分です。
小さな一歩の積み重ねが、復職後の安心感につながるでしょう。
自己理解を深める
リワークに通う中で、意識して取り組みたいのが「自己理解」です。自己分析とは、自分の強みや弱み・得意なことや苦手なこと・興味のあること・価値観などを深く掘り下げ、自分自身を深く知るための作業です。
自己理解を深めると、以下のようなメリットがあります。
- 力を発揮しやすい仕事や自分に合った働き方を見つけやすくなる
- 好きなことや興味のあることの再発見が、仕事のモチベーション維持に役立つ
- 自分の価値観の理解が、ストレスマネジメントやうつ病の再発予防に役立つ
このように、自己分析はあなたの復職後のキャリアを考える上で大切な役割を持ちます。
多くのリワーク施設では、プログラムの一環で自己理解を深めるためのキャリアカウンセリングを提供しています。支援を活用しながら、焦らず自分を理解する時間を大切にしてみましょう。
先を見据えた復職準備
リワークのゴールは「復職」ですが、それは単に元の職場に戻ることではありません。大切なのは、復職後に無理なく安定して働き続けられる状態を目指すことです。
そのため、リワーク期間中に以下のポイントを整理しておきましょう。
- 体調が安定して、仕事への不安が解消された段階で、復職時期を決める
- 仕事のペースや安心して働ける環境を整理しておく
- 仕事に生かせる強みと、弱みをカバーするために必要な工夫や配慮を整理しておく
- 復職後も利用できる相談先や支援制度をまとめておく
復職準備は、リワークスタッフ・主治医・職場の上司や人事担当者などと相談しながら進めていくことが大切です。復職後の生活や働き方について、あなたが具体的なイメージが持てる状態になるよう準備を整えていきましょう。
リワーク以外で利用できる復職支援5選
復職を支援するサービスには、リワーク以外にもさまざまな選択肢があります。
ここでは、リワーク以外にも利用できる、代表的な5つの復職支援サービスをご紹介します。
就労移行支援事業所
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害や病気を抱える方を対象としたサービスです。
主な支援内容は以下の通りです。
- パソコンスキル、ビジネスマナーなどの就労スキルの習得
- 生活リズムの改善や集団生活でのストレスへの対処法の習得
- 面接対策などの就職活動の支援
このように、本来は利用者の就職支援を目的とするサービスですが、事業所によってはリワーク支援を行っている場合もあります。転職を視野に入れたサポートも充実しているので、今の職場への復職だけでなく、新しい環境での再スタートを考えている場合には、就労移行支援の利用が有力な選択肢となるでしょう。
就労継続支援事業所(A型・B型)
就労継続支援は、一般企業で働くことが難しい方に対して、働く場所と就労を通じたスキルアップの機会を提供するサービスです。雇用契約を結び、給料を得ながら働く「A型事業所」と、雇用契約を結ばずに、体調に合わせて比較的簡単な作業を行う「B型事業所」の2種類があります。
リワークのように直接的な復職を目指す支援ではありませんが、
「働く感覚を取り戻しながら、段階的に一般就労を目指したい」
と考えている方に向いています。リワーク中に離職を選択した場合には、心強い支援制度となるでしょう。
就労支援サービスについては、下記の記事で解説しています。
精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは、各都道府県や指定都市に設置されており、地域住民の精神的な健康や精神障がいのある方の社会参加を支援している専門機関です。
主に、以下のような相談内容を受け付けています。
- 精神疾患を抱える本人や家族からの、病気や生活についての悩み
- 社会復帰や就労に関する困りごと
また、リワークについての情報提供や相談支援を受けることも可能です。
障がい者就業・生活支援センター(なかぽつ)
障がい者就業・生活支援センターは、「なかぽつ」という通称で親しまれている、障がい者の「就労」と「生活」を一体的にサポートする専門機関です。
リワークプログラムの提供は行っていませんが、リワークや復職に関する情報提供、就労面のサポートや、安定した生活を送るためのアドバイスなど、生活面での相談にも利用できます。
障がい者就業・生活支援センターについては、下記の記事で解説しています。
ハローワーク(公共職業安定所)
ハローワークは、仕事を探している方への職業紹介や雇用保険の手続きなどを行う公的機関です。
ハローワークには、障がい者を対象とした専門窓口が設置されているため、復職に関する情報提供や、個々の状況に応じた職業相談、求人情報の提供などを行っています。また、必要に応じてリワーク施設などの専門機関を紹介してもらえる場合もあります。
復職だけでなく、転職を考えた場合にはハローワークを頼るのもオススメです。
まとめ
- リワークは、利用することで復職の成功率が高まり再休職のリスクも減少するため、復職後の安定した長期就労を目指しやすい
- リワークがつらいと感じる理由として、「療養中の体力低下」「プログラム内容のミスマッチ」「経済的負担」「効果を実感するには時間がかかる」といった点が挙げられる
- リワークは、無理せず自分のペースで進めること。つらいと感じたら、スタッフや専門家への相談して、「一時的に休む」「施設の変更」などを検討することも大切
- リワーク成功には、「明確な目標設定」「自分に合ったプログラム選択」「自己理解を深める」など、復職後の生活を見据えた準備が大切
- リワーク以外の復職支援として、「就労支援サービス」「精神保健福祉センター」「障がい者就業・生活支援センター」「ハローワーク」など様々な支援機関がある
リワークは復職への有効なステップですが、その過程で「しんどい」「意味がない」と感じることは少なくありません。
リワークで大切なのは、一人で抱え込まず、あなたの心や体と向き合いながら、納得のいく形で復職を目指すことです。専門家や支援機関の力も借りながら、焦らず一歩ずつ進んでいきましょう。
リワーク支援やその選び方等については、以下の記事でも詳しく解説しております。