
「A型事業所と障がい年金のお金で一人暮らしってできる?」
などの疑問はありませんか?
現在、障害年金をもらっている方で、A型事業所を利用して一人暮らしをしたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
一人暮らしをしようと思い立っても、金銭面をはじめ、さまざまな不安が出てきますよね。
- A型事業所で働くと障がい年金は停止になるのか
- A型事業所の給料と障がい年金で得られるおおよその金額
- 一人暮らしを考える上で大切なこと
- A型事業所について
を紹介していきます。少しでも参考になれば幸いです。
A型事業所で働いても障がい年金は停止にならない
障がい年金をもらっている状態のままA型事業所で働いても、障がい年金は停止になりません。
障がい年金には所得による支給制限がありますが、具体的には以下のような数字になります。
1.所得による支給制限
前年の所得額が4,721,000円を超える場合は年金の全額が支給停止となり、3,704,000円を超える場合は2分の1の年金額が支給停止となります。
これは、月額にすると約39万円の収入です。A型事業所で働いたとしても、この額には達することはないので、収入の面で障がい年金が停止されることはまずないでしょう。
また、A型事業所は雇用契約を結びますが、あくまで福祉サービスの一種です。よって、働けると判断されて障害年金が停止になることも考えにくいでしょう。
万が一、A型事業所で働き始めて障がい年金が停止された場合、他に原因がある可能性が高いので、しっかりと確認することが大切です。
A型事業所の給料と障がい年金の合計はいくらになる?
A型事業所の給料と障がい年金の合計金額は一人暮らしができる額になるのかどうか、気になりますよね。
お住まいの地域や障がいの等級によっても変動するので、まずは、ご自身のおおよその金額を計算してみましょう。
A型事業所の全国平均賃金
A型事業所の全国平均賃金は、令和5年度で月83,551円となっています。一番高い額になると、東京都は月103,286円、一番低い宮崎県では月68,407円になります。
A型事業所は最低賃金が保証されているので、令和5年度より給料が高くなっている事業所もあるでしょう。
下記資料の5ページ目に、全国のA型事業所の平均賃金一覧が掲載されています。気になる方は確認してみましょう。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
障がい基礎年金の年間支給額
障がい基礎年金の年間支給額は、以下のように記載されています。
障害基礎年金2級: 816,000円
障害厚生年金の1級・2級に該当する場合は、障害基礎年金もあわせて受け取ることができます。
なお、障害年金の1級は、2級の1.25倍となります。引用:障害年金ガイド 令和6年度版 P9│日本年金機構
月額に換算すると、障害基礎年金1級では85,000円、2級では68,000円の支給額になります。
A型事業所の給料と障害年金で得られる収入
障害厚生年金をもらっている方は変わってきますが、今回は障害基礎年金だけの場合で計算します。支給金額は障害基礎年金2級と仮定して、A型事業所の全国平均賃金と合わせると、
となります。
A型事業所の勤務形態や最低賃金にも影響はされますが、A型事業所の給料と障がい年金の合計金額で、約14~15万円の収入を得られることが分かります。
ただし、体調不良などでA型事業所を休んでしまうと、どうしても収入は減ってしまいます。ご自身で計算する際は、現在の体調なども考慮して、ある程度の余裕をもって考えてみましょう。
A型事業所の給料と障害年金で一人暮らしはできる?
上記のように、A型事業所の給料と障害年金で、約14~15万の収入を得られることが分かりました。では、この収入で一人暮らしはできるのでしょうか?
結論から言えば、金額面だけを見ると、「可能である」と言えるでしょう。ただし、お住まいの地域など、さまざまな条件によって必要な金額は変わります。どこにお金が必要になるかを、事前によく考えておく必要があるでしょう。
ここでは、一人暮らしを考えるにあたって押さえておくべきポイントを3つ紹介していきます。
- 家賃は手取りの3分の1の金額を目安にする
- 生活費を計算してみる
- 地域によってかなりの差が出てくる
順に見ていきましょう。
家賃は手取りの3分の1の金額を目安にする
一般的に、家賃は手取りの3分の1を目安にするといいと言われています。収入を15万円とすると家賃は5万円、14万円とすると4万6000円になります。ただし、特に女性の場合、家賃だけで家を選んでしまうとセキュリティ面で不安が出てきてしまいます。しっかりと、家賃以外の要素も考慮する必要があるでしょう。
主に、一人暮らしでオススメされている間取りだと、1R(ワンルーム)や1K(ワンケー)などがあります。
1Rは、1部屋のシンプルな間取りです。家賃が抑えられる分、お風呂・トイレ・洗面台が一緒になった3点ユニットバスの部屋も多いので、抵抗感のある方は注意が必要です。
1Kは、部屋とキッチンに仕切りがあります。ドアで部屋を仕切ることができるので、自炊をする方や、他人に部屋を見られたくない方にオススメです。
他にも、キッチンが独立しているダイニングキッチンがある1DK、さらにリビングがある1LDKなど、地方であれば比較的広い間取りでも家賃を安く抑えられる可能性もあります。
家賃の相場は、地域差や立地、部屋の広さによってかなり額が変化します。まずは、お住まいの地域の不動産会社のサイトなどを参考にして、具体的な家賃を調べてみましょう。
生活費を計算してみる
生活を送る上で、自分が月にどれくらいお金を使っているか、細かく見直す作業が重要になります。まずは、一人暮らしをする想定で、固定費と変動費を計算してみましょう。
固定費には、以下のようなものがあります。
- 家賃
- 保険料
- スマホ代(通信費)
- サブスク
- 薬代
変動費には、以下のようなものがあります。
- 食費
- 水道光熱費
- 交通費
- 交際費
- 医療費
- 趣味に使うお金
近年、物価上昇が叫ばれており、手取りが少ない状態での一人暮らしは厳しい面もあるでしょう。自炊や節約などのスキルを身に付けておくと、使用するお金は必然的に少なくはなりますが、精神的なストレスを感じてしまう場合、自分に合った方法を探すことが大切になります。
地域によってかなりの差が出てくる
そもそもにはなりますが、全てにおいて「地域差がかなりある」ことが前提にあります。食費一つをとっても、地域によって個人店で提供している料理の金額や、近所に八百屋や安いスーパーなどがあるかどうかで、出費が大きく異なります。また、上記でも少し触れましたが、特に家賃は地域差が出てきます。
さらに、車を運転するかどうかでも大きく変わってきます。運転される方は、家が駅から遠くても困ることは少ないでしょう。その場合、家賃は安く抑えられる物件を選ぶことができます。
地方であれば駐車場が完備されている場合も多くありますが、首都圏では、駐車場不足が問題になっている場所もあるようです。家賃とは別途で高い駐車場代を支払わなければならず、思いがけない出費に繋がるかもしれません。
他にも、土地の気候によって、光熱費やガソリン代が大きく変わってきます。積雪の多い地域や冬の寒さが厳しい地域では、冬の支出額はどうしても多くなってしまいます。
あまり馴染みのない地域や県外などへ引っ越す場合、気候によって支出額が変化することも念頭に置いておきましょう。
自分に合ったA型事業所で働き始めよう
A型事業所は、福祉サービスの1つです。現在、全国に約4,000か所設置されています。
原則、18歳~64歳までの障がい・難病をもっている方が利用対象になります。ただし、平成30年に年齢の見直しがされており、65歳になる前日までに正式な利用手続きが完了すれば、65歳以上でも利用ができるようになりました。
また、障害者手帳をもっていなくても、主治医の診断書や定期的な通院で、利用できる場合もあります。
最後に、A型事業所に通うメリットを以下3点紹介していきます。少しでも参考になれば幸いです。
- 障がいや体調に配慮してもらえる
- 仕事内容が多岐に渡る
- 社会との繋がりがもてる
順に見ていきましょう。
障がいや体調に配慮してもらえる
A型事業所は福祉サービスの1つなので、障がいや体調に配慮してもらいながら働くことができます。勤務時間は事業所によっても異なりますが、だいたい4~5時間の短時間勤務の場所が多いです。
また、たとえ既定の勤務時間があったとしても、利用者と相談しながら勤務時間を決めていく事業所もあります。「最初からそんなに働けないな…。」と思う方も、気になるA型事業所には、まず相談してみることが大切です。
仕事内容が多岐に渡る
近年のA型事業所は、さまざまな仕事を行っており、仕事内容は多岐に渡ります。
数年前までは、仕事内容のほとんどが内職などのいわゆる軽作業でしたが、近年では、パン屋やカフェなどの飲食店や、PCを使ってIT関連の仕事を行うA型事業所も増えてきました。
ご自身の障がいや性格に合った事業所を選ぶと、新たなやりがいや物を生み出す楽しさを感じられるようになるかもしれません。
社会との繋がりがもてる
A型事業所に通うメリットとして、「社会との繋がりがもてる」ことがあります。
社会との繋がりをもっておくことは、自分自身に何かあったり困ったりしたときに、外部に助けを求めやすくなるので、とても重要な要素になります。
少しでも興味のある方は、お住まいの地域のA型事業所を探してみてみましょう。
他にも、A型事業所について詳しく書いてある以下のような記事もあります。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ|A型事業所の給料と障がい年金で一人暮らしはできる!
- A型事業所で働いても障がい年金は停止にならない。
- A型事業所の給料と障がい年金の合計金額は、約14~15万円になる。
- 収入が約14~15万だと、一人暮らしは可能である。ただし、地域によって家賃や生活費などにかなりの差が出てくるので、注意が必要。
- A型事業所は全国に約4000か所設置されており、障がいや体調に配慮してもらいながら働くことができる。近年は仕事内容もさまざまあり、社会との繋がりをもつこともできる。
この記事では、障がい年金をもらっている方がA型事業所で働いても受給停止にならないこと、障がい年金とA型事業所の給料で得られるおおよその合計金額、その収入で一人暮らしはできるのか、また、その際の注意点などを紹介してきました。
一人暮らしは、目に見えることから目に見えないことまで、大変なことが沢山あります。特に、障がいや病気などの影響で、どうしても苦手なことや苦労することも出てくるでしょう。
そんな時は、一人で抱え込まずに、信頼できる方や機関に気軽に相談してください。環境が変わると、自分でも無意識のうちにストレスを溜めてしまいがちです。他にも、家電や地域のサービスなど、頼れるところは積極的に頼っていきましょう。
せっかくの一人暮らしです。精神的にも余裕をもって生活を送っていけるといいですね。