「見学は私服?スーツ?どうすればよいの?」
「気になる事業所が自分に合っているのか不安…」
などを考えたことはありませんか?
就労移行支援事業所は全国におよそ3,000か所あり、雰囲気や訓練内容、職員の人柄などに違いがあります。
就労移行支援事業所に通えるのは原則2年なので、出来れば自分に合った事業所に通いたいですよね。
自分に最適な就労移行支援事業所に通うためには見つけるためには、まずは「見学」「体験」を行ってみましょう。
- 就労移行事業所の見学・体験って何をするの?
- 就労移行事業所に見学・体験に行く際の服装
- 就労移行事業所の見学・体験の事前準備
について解説します。
初めての場所へ出かけて知らない人と沢山会うのは勇気が要りますが、しっかり見学をこなすための知識をまとめましたので、これを読んで行けば大丈夫です。
是非最後までご一読ください。
就労移行支援事業所を見学・体験をしよう
就労移行支援事業所では通所を検討している方に向けて、訓練中の様子や設備、カリキュラムを紹介する「見学」「体験」の機会を設けている事業所が多くあります。
事前に予約が必要な事業所がほとんどですが、無料で内覧できる上、質問や面談も可能です。
中には料金を支払って提供される昼食を頂いたり、利用者さんと一緒にプログラムを受講できたりする場合もあります。
事業所の雰囲気を確かめて、実際に職員さんと話してみることで2年間安心して通所できるか判断できます。
見学は保護者や友人の同行も可能
一人でいきなり知らない場所に行くのは不安、という方は保護者さんやご友人と一緒に事業所を見学することも可能です。その際、あらかじめ予約の段階で同行者がいることを伝えておきましょう。
就労移行支援事業所では、家族関係や交友関係がアセスメントの対象となることもあるので、同行者がどういう方なのかきちんと説明できる方が求められます。
利用者さんが訓練をしている時間帯に行くのが一般的だと思いますが、皆さん困難を抱えている方なので、親御さんと一緒だからといって後ろめたく思う必要はありません。
実際の通所は一人なので、見学や体験が一人でできるのであれば、それがベストです。
見学へ行く際の服装は私服でOK
就職活動ではないので、就労移行支援事業所へ見学に行く際はスーツではなく「私服」で構いません。
しかし、私服であれば何でも良いという訳ではありません。就労意欲を疑われるような服装や将来の就職が不可能と感じさせてしまう服装はマイナスになってしまいます。
例えば、
- 華美な服装
- 派手な服装
- 露出の多い服装
- 個性的すぎる服装
上記のような服装は、就労移行支援事業所の見学にふさわしくありません。
プライベートではどのような恰好をしても自由ですが、一般就労を目指して訓練をする場所では就職活動や就職後の環境を意識した服装が望ましいと言えます。
見学時の最適な服装例
- カジュアルシャツ
- チノパンツ
- 靴下
- 汚れていないスニーカー
- 黒のリュックサック
【男性の場合】
- やや光沢のあるブラウス
- ストレートパンツ
- ストッキング
- パンプス
- 書類の入るバッグ
【女性の場合】
肌寒い季節であれば、上にカジュアルなジャケットを羽織るのもいいかもしれません。あまり堅すぎる服装だと、利用者さんとの服装の違いが生まれすぎて浮いてしまう場合もあります。
ホームページなどで利用者さんの画像などを確認して、どの程度カジュアルにするか決めましょう。
上記の例は、あくまでも一例なので状況に合わせて判断してください。
ピアスは大丈夫?
耳のピアスであれば一般企業でも許されている所が多いため、就労移行支援事業所を見学する際も問題になることは少ないと考えられます。
ただ前述のとおり、あまり派手なものや大ぶりなものは悪目立ちしてしまいます。落ち着いた印象を与えるものや透明ピアス、もしくは見学時は外して行くことを選びましょう。
鼻や口など顔面のピアスの場合、そのままにしておくと就職活動に支障をきたすことは明白なので、就職を希望するのであれば外すことを検討しなければなりません。
見学をする際にまだ空いている場合は、塞ぐ意志があることをきちんと伝えましょう。
就労移行事業所の見学・体験で良い印象を与えるためには
これから継続して通所するかもしれない場所において、第一印象は肝心です。
例え気軽な見学でも、寝ぐせはついていないか、服はくしゃくしゃではないか、清潔感はあるかなど、身だしなみをしっかり整えることが良い印象に繋がります。
見学してみてすごく楽しそうな所だと思ったのに、第一印象が悪かったらもったいないことになってしまいます。
また人と話すことが苦手な方や対人恐怖症がある方でも、職員さんの貴重な時間を頂くので、挨拶と質問だけは最低限こなしましょう。
その小さな経験が結果的に良い判断材料になります。
就労移行事業所の見学・体験の申し込み方法
見学の申し込みは、メールか電話で事前予約します。事業所側の都合もあるので、予定をすり合わせて日程を決めます。
Webサイトを持つ事業所であれば専用の予約ページが設置されている場合もあります。事業所によっては、メールで予約すると事業所から確認の電話が来ることもあります。
まずはホームページをチェックしてみましょう。見学より先にパンフレットを送付してくれる事業所もあります。
就労移行事業所の見学・体験に行く際の事前準備
就労移行支援事業所の見学は、職員さんの貴重な時間を頂き、利用者さんの訓練を眺めるため、最低限失礼のないよう振る舞い、積極的に質問や相談をするのがベストです。
質問をするためにはある程度事業所の情報をインプットしておき、疑問点を整理しておきましょう。
事業所の情報はホームページを確認するだけでなく、公式資料として配布されているパンフレットを送付してもらって目を通しましょう。利用の際に当事者と事業所の第三者として支援を担う相談支援事業所の支援員に、口コミを聞くのもいいかもしれません。
また、見学時に、事業所を利用するための面接で必要な物を聞いておくと、抜かりなく準備できて良いでしょう。
相談会や利用説明会がある場合も
事業所が開催する入所希望者のためのイベントはさまざまで、個別相談会や合同説明会、セミナー、講演会など多岐に渡ります。ホームページ、相談事業所、主治医、自治体の福祉窓口などを活用して情報収集を行い、見学や体験以外に参加してみるのも判断材料として有効です。
利用する事業所によっては、保護者の交流会がある場合もあるので、親御さんの耳に一応情報を入れておくといいかもしれません。
まとめ|就労移行事業所の見学・体験
- 就労移行支援事業所の見学・体験をしたい場合は、メールか電話で事前予約を申し込む。
- 見学・体験時の服装は私服でOK。ただし派手なものは避ける。
- 見学・体験は保護者などの同伴が可能。
- あいさつ、身だしなみ、職員とのコミュニケーションには気を付ける。
障がい者の方が一般企業に病名や障がい名を公表し、就職活動を行うことはとても勇気の要ることですが、就労移行支援事業所を「見学」「体験」するのは、同じ困難を抱える方々の訓練場所へ飛び込むだけですから、臆することはありません。
無理のない範囲で訓練の場に適応する努力をすれば、きっと良い結果が返ってくると思います。
就職への第一歩としてまずは見学を申し込んでみましょう。