発達障害の人はネガティブ思考?その理由や自己肯定感UPの方法7選を紹介!

KAORUKO
「発達障害の人って、ネガティブ思考なの?」
「発達障害の人がネガティブ思考に陥ってしまう理由って何だろう?」
「ずっとネガティブ思考で辛い…なんとか改善できたらなぁ…」

発達障害のあなたは、上記のような疑問や悩みをお持ちではないでしょうか?

発達障害の方は、ネガティブ思考の傾向があるとされています。

ネガティブ思考だと、過去の失敗や嫌な経験などのネガティブな出来事、現在に存在するリスク、未来のまだ起こっていない物事などを何回も深く考え過ぎて不安になり、行動できなくなってしまう事もあるでしょう。

ネガティブ思考の影響で、日常生活において行動すべき時に行動できない事態に陥ってしまい、困ってしまうことがありますよね。

また、ネガティブ思考のループから抜け出すことができず、自分を責め続けることにより、ストレスで心や身体が病んでしまうケースもあるでしょう。

  • 大人の発達障害がネガティブ思考に陥ってしまう理由
  • ネガティブ思考のメリット・デメリット
  • 大人の発達障害のネガティブ思考改善法7選

を解説していきます。

本記事の内容を参考にしていただくことで、あなたがネガティブ思考のループから解放され、人生をポジティブに、かつ明るく元気に過ごせるようになりましたら幸いです。

大人の発達障害がネガティブ思考に陥ってしまう理由

マイナス思考の人

ネガティブ思考に陥ることは、誰しも経験するものです。

「今日の仕事でミスをしてしまったかもしれない…、不安で眠れない…」
「また過去と同じ失敗をしてしまうのではないか…」
「もしかしたら、この先悪い出来事が起こってしまうかもしれない…」

このように「大丈夫だろうか?」や「うまくいくのだろうか?」などという不安が大きくなると、ネガティブ思考に繋がります。

特に発達障害の方は、特性の影響により、ネガティブ思考のループからなかなか抜け出すことが難しいとされています。

では、なぜ発達障害の方は、ネガティブ思考に陥ってしまいやすいのでしょうか?

ここでは主に、3つの理由を解説していきます。

  • 脳機能の偏り
  • 反芻はんすう思考になりやすい
  • ストレスの感じやすさ

順番にみていきましょう。

脳機能の偏り

発達障害は、生まれつき脳機能に偏りがあると考えられています。

発達障害の代表的なものとしては、「注意欠陥/多動性障害(ADHD)」や「自閉スペクトラム症(ASD)」、「学習障害(LD)」があります。

脳機能に偏りがあると、脳内で受け取った情報の処理が上手くできず、認知のズレが起こりやすくなります。その影響により、見たり聞いたり感じたりしたことを、通常よりマイナスに受け取ってしまうことがあるのです。

それが、ネガティブ思考に繋がります。

また、脳機能から起こる問題を自分でコントロールすることは、とても難しいです。適切な治療や自己理解が非常に大切になります。

反芻(はんすう)思考になりやすい

発達障害の方は、特性の影響から、反芻はんすう思考に陥りやすいと考えられています。

反芻思考とは、過去のネガティブな出来事などを、くよくよと考え続けてしまうことを言い、一般的には、ぐるぐる思考とも呼ばれています。

反芻思考になると、自分の欠点や過去に起きた苦い体験などを繰り返し考えてしまい、負の感情が増幅してしまうので、ネガティブ思考に繋がりやすいとされています。

ストレスの感じやすさ

発達障害の方は、特性の影響から、ストレスを感じやすいと言われています。

例えば、ASDの方の場合、突然の変化に弱いので、新しい物事やイレギュラーな場面に遭遇した際、強いストレスを感じます。

また、ADHDの方の場合、ケアレスミスをしやすかったり、集中することが苦手だったりするので、働くことに強いストレスを感じる場合があります。

このような生き辛さから、発達障害の方は二次障害といって、さまざまなストレスの影響により精神疾患になりやすいともされています。

人は、ストレスを感じると、心身や考え方に影響が出て、不安が強くなってしまったり、自己肯定感が下がってしまったりします。

つまり、ストレスの感じやすさが、ネガティブ思考のなりやすさに直結するのです。

ネガティブ思考のメリット・デメリット

メリットとデメリット

上記で、発達障害の方がネガティブ思考になりやすい理由を解説しました。

「ネガティブ思考は良くない」とマイナスに思われることもありますが、ネガティブ思考の全てが悪いわけではなく、メリットになる場合も十分にあります。

ここでは、ネガティブ思考のメリットとデメリットについて具体的に解説していきます。

順番にみていきましょう。

ネガティブ思考のメリット

物事を慎重に進められる

ミスやリスクに対して常に恐れを持っているため、石橋を叩いて渡るように、物事を慎重に進められます。また、事前準備がしっかりできるので、準備不足から起こる単純なミスが少なくなります。

リスク管理能力が高い

いつも最悪の事態を想定しているため、いざ何か起きた際に対応できる可能性が高いです。よって、何も想定していない人と比べると、動揺せずに行動できることがあります。

悪い点を見つけ出しやすい

常に物事の悪い点はないか注視する傾向があるため、悪い点を見つけ出しやすいです。そこから人とは違った角度の独自な視点が生まれ、場合によっては、新しい改善策を見つけ出すことに繋がります。

また、人に騙されにくいので、大きな損失をする可能性も少ないでしょう。

コツコツと着実に努力できる

ハイリスク・ハイリターンである不確かなものには関心が無く、確かなものをコツコツと積み上げ、着実に努力できます。その結果、仕事の評価が高くなったり、人間としても謙虚で好感を持たれやすかったりします。

ネガティブ思考のデメリット

時間がかかる

仕事や作業をするにあたって、慎重であるが故に必要以上に時間がかかってしまう場合があります。

場合によっては、周りの人から「あの人に頼むと時間がかかるな……」と思われてしまうこともあるかもしれません。

優柔不断である

行動するまでに考え過ぎてしまい、判断に時間がかかっていまいがちです。

優柔不断だと、判断を迫られる場面で、強いストレスを感じてしまうこともあります。仕事内容や立場によっては、日常的にストレスを抱えてしまうことになるでしょう。

自身が無い

自己肯定感が低く、自分に自信が無いため、新しい事への挑戦などには消極的になりがちです。また、自信の無さから一度挫折してしまうと、立ち直りが極端に遅く、心身を病みやすい状態になってしまいます。

周りの雰囲気を悪くする

ネガティブ思考から、否定的・消極的な発言や行動をしてしまい、周りの雰囲気を悪くしてしまうことがあります。

その状態が続いてしまうと、周りの人も疲れてしまうので、孤独になってしまうことも少なくありません。

チャンスを掴みにくい

成功をイメージすることができないため、努力が必要な時に行動ができず、現状維持となってしまいます。時に、せっかく来たチャンスを逃してしまうこともあるでしょう。

大人の発達障害ネガティブ思考改善法7選

改善策

上記では、ネガティブ思考は必ずしもマイナスばかりではないことを紹介しました。

ただし、ネガティブに偏り過ぎている場合は、少しずつでも改善していくことをオススメします。

車の運転で例えると、「かもしれない運転」が推奨されているように、ネガティブ思考がプラスに働くことがあります。ただし、極端に不安に思ってしまうと、運転すること自体難しくなってしまいますよね。

逆に、楽観視をしやすいポジティブな方が「大丈夫だろう」と、周りをあまり確認しないで運転すると、事故を起こす確率が高くなります。

つまり、ポジティブに偏り過ぎても、ネガティブに偏り過ぎても良くないということです。両方の思考のバランスがとても重要になるので、思考がネガティブに偏っている場合は、少しずつでも変えていき、生活を送りやすくしていきましょう。

ここでは、大人の発達障害が実践できるネガティブ思考の改善法7選を解説していきます。

順番に見ていきましょう。

ポジティブな言葉を使う

言霊ことだまという言葉があるように、昔から、人は自分が発する言葉により、自分や他人に影響を及ぼすと考えられています。

よって、「無理だ」「ダメだ」などのネガティブな言葉よりも、「きっと上手くいく」「ピンチはチャンス」など、ポジティブな言葉を使う癖をつけると良いでしょう。

そうすることで、ネガティブな気持ちに引っ張られずに、目の前の課題を少しずつ解決していけるようになるかもしれません。

ついついネガティブな言葉が出てしまったとしても、ポジティブに変換する方法もあります。

例えば

会社に行くの嫌だな……。

でも、自分は今、電車に乗って会社に向かっている。
凄く偉い!なんて自分は素敵なんだろうか!

のように、すぐにポジティブな言葉を付け加えてみましょう。

「いきなりは難しいな…」と思う方は、まずは小さなことから、自分を褒める癖をつけていくことをオススメします。繰り返し行うことで、ポジティブな言葉を使うハードルをどんどん下げていきましょう。

ネガティブな言葉が出てしまったら、是非、試してみてください。

ポジティブな人と多く接する

人は、周りの方からの影響を受けやすいものです。

例えば、ネガティブな方の言動を受け続けたら、自分もネガティブな気持ちや考えになりやすくなってしまいます。

逆に、ポジティブな方の言動に影響されると自分もポジティブな気持ちや考えになり、そのエネルギーからさまざまな行動に移しやすくなるでしょう。

よって、極端にネガティブな方とはなるべく距離を置き、ポジティブな方と積極的に接するようにすると、良い効果が生まれる可能性があります。

もし、どうしてもネガティブな方と接しなければならない状況の時は、「そういう捉え方もあるよな」「自分もそんな時期があったな」など、真に受けず一歩引いて見守る方法があります。

また、「ネガティブすぎると、こういう風に見えるんだ」と反面教師として捉えることも、一つの手段です。

過去の成功体験や自分の長所を思い出す

ネガティブな状況に直面した時に、「自分はダメな人間だ、価値が無い」などと、自分を否定してしまうことがあるかもしれません。

そんな時は、過去の成功体験や自分の長所を思い出してみましょう。

今までの人生を振り返った時、何か目標や目的を達成したことや、壁を乗り越えて成長したことなどがあるはずです。

また、自分の良い部分や、得意なことなど長所も見つめ直してみてください。

照れくさいことかもしれませんが、具体的に良いイメージを想像することは、自己肯定感を高める上でも重要です。

時々でもいいので、自分の中にある成功体験や長所を思い出して、「自分にはできるはず」「たとえ失敗しても、自分は価値のある人間だ」と思えるようになることが大事になります。

小さな目標達成を積み上げる

目標達成を目指す際、いきなり大きな目標を達成しようとすると、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。

このようなことを繰り返してしまうと、「やっぱり自分はできないんだ……」と自信喪失に繋がってしまうでしょう。

そこで、自分が出来そうな小さな目標から設定していくことが大切になります。

小さな目標達成を積み上げることで、達成感が生まれて自信がつき、自己肯定感やモチベーションが上がりやすくなります。その結果、前向きに行動ができるようになるでしょう。

そうすると、「小さな目標達成を積み上げていたら、いつの間にか大きな目標も達成できていた!」というような事も起こりやすくなります。

目標達成時の自分へのご褒美を決めておく

例えば、「この目標を達成したら、次の休日にあのお店へ行って、大好きなスイーツを食べよう」などというように、目標が達成した際の自分へのご褒美を決めておくと良いでしょう。

そうすることで、目標達成の喜びを大きく感じ、「また頑張ろう!」と次へのモチベーションUPに繋がるはずです。

特に、ついつい無理をしてしまう方は、積極的に自分を労わって大切にしていく癖をつけていきましょう。自己肯定感を上げることにも繋がります。

紙に書きだす

頭の中にあるネガティブなことを、紙に書き出してみましょう。

曖昧な気持ちを言語化することで、今まで気づかなかったポジティブな事に気づくことができるかもしれません。また、頭の中にある不安が、目に見えるようになることで、ネガティブ思考のループから離れられる可能性もあります。

その結果、気持ちが落ち着いたり、問題の解決策が浮かんだりして、事態が良い方向に向かうこともあるでしょう。

紙に書くことは、ストレスの軽減や脳の活性化も期待できると言われています。ネガティブなことを言語化する時は、スマホやPCではなく、紙に書くことを意識してみてください。

感謝の気持ちを持つ

普段、何気なく過ごしていると、ついつい感謝することを忘れがちになってしまいます。

些細なことでも、相手に「ありがとう」の気持ちを持つことや実際に伝えることで、人間関係が良好になっていく可能性があります。

また、叱られたり、指摘や批判されたりするようなネガティブな出来事があっても、「成長の機会を与えてもらえた」とプラスに捉えることができます。

感謝の気持ちを持ったり、積極的に伝えたりすることは、言う側も言われる側も優しい気持ちになる好循環を生み出します。

日常的に「感謝できることはないか?」という視点で物事を見ると、多くの事をプラスに捉えられるようになるでしょう。

まとめ|発達障害とネガティブ思考

  • 大人の発達障害の人がネガティブ思考に陥ってしまう理由は、特性の影響による脳機能の偏りや反芻(はんすう)思考、ストレスの感じやすさが原因と考えられる。
  • ネガティブ思考のメリットは、物事を慎重に進められることや、リスク管理能力が高く悪い点を見つけやすいこと。また、楽観視をしないのでコツコツと努力ができる。
  • ネガティブ思考のデメリットは、不安感から時間がかかることや、優柔不断で選択を迫られる場面では強いストレスを感じてしまうこと。自信が無い影響から、心身に支障が出ることや、チャンスを掴みにくいこともある。
  • 発達障害の方のネガティブ思考改善法は、ポジティブな言葉を使うことやポジティブな人と多く接すること、過去の成功体験や成長を思い出して自信をつけることがオススメ。
  • 他にも、小さな目標を設定することや、ご褒美を準備しておくこと、頭の中の曖昧なことを言語化する方法もある。日々感謝の気持ちをもって過ごすことで、自己肯定感が上がる可能性もある。

大人の発達障害がネガティブ思考に陥ってしまう理由や、ネガティブ思考のメリット・デメリット、ネガティブ思考の改善法7選について解説してきました。

まず、なぜネガティブ思考に陥ってしまうのかを知ることが大切です。

そして、ネガティブ思考のメリット・デメリットを把握し、ご紹介したネガティブ思考改善法を実践していただけたらと思います。

そうすることで、ネガティブ思考のループから脱出することができるでしょう。あなたがこれからの人生をポジティブに、明るく過ごしていけるよう祈っております。

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