「ずっと引きこもっていたから、自己PRに使えそうな実績やスキルがない…」
現在ニート状態で社会復帰したいと考えている方、このような悩みはありませんか?
大した学歴も職歴も無く、アピールできるほどのスキルもない。ニートという要素が自分の過去をすべて台無しにしているようで、自己PRもうまく書くことができない・・・。このような人は何人もいます。
ですが、自己PR欄にはあなたしか経験したことが無いような唯一無二の事を書く必要はありません。コツさえ掴めば、誰でも魅力的な自己PRを書くことができます。
- ニートが自己PRを書くためのコツ
- 自己PRには嘘を書いてもいいのか
- ニートでも書ける自己PRの例文
を解説していきます。
あなたも採用担当者の興味を引く自己PRを書いて、就職活動をうまく進めましょう。
自己PRの目的とは?
面接の時、履歴書に書いた自己PRの内容は確実に深掘りされます。では、面接官はあなたの何を知りたがっているのでしょうか?
ニートの方が注目するべきポイントは下記の通りです。
- あなたの人柄が知りたい
- 仕事に対する意欲は十分であるか?
- コミュニケーション能力はどれくらいか?
一つずつ解説していきます。
あなたの人柄が知りたい
高学歴で有名企業に勤めていた経歴を持つ方でも、確実に突破できる面接はありません。自己PRでは、あなたが「優秀な人」であると伝える必要はないということです。
あなたの過去のエピソードで、自分の人間性をよく表しているものはありませんか?
企業は、求める人材を人柄から定めている場合が多いです。人柄によって、自社の労働環境や業務内容とどの程度マッチしているか判断できるからです。
つまり、あなたの人柄を知ってもらうことが内定への近道となります。
仕事に対する意欲は十分であるか?
ニートという経歴を聞くと、第一印象としてはマイナスのイメージを持たれてしまいます。面接官の抱く「働きたくないからニートをしていたのでは?」「採用してもすぐに辞めるのでは?」という疑問を解決しなくてはいけません。
「社会復帰を目指すきっかけは何だったか?」という点に目を向けて、前を向いて仕事に取り組みたいという姿勢をアピールしましょう。
コミュニケーション能力はどれくらいか?
- 自分の考えをしっかり伝えられるか
- 相手の言っていることを問題なく理解できるか
- 相手の心情を理解して会話できるか
これらは履歴書に書く自己PRからは判断できない要素です。話を面白く聞かせるテクニックなど、高いスキルは求められていません。
一緒に働く上で基本的なコミュニケーション能力が備わっているかどうか、面接官はあなたの自己PRを通して知りたがっています。
ニートが自己PRを書くためのコツ
自分が理解できていないアピールポイントを相手に伝えることはできません。あなたは今、ニートの現状から抜け出そうという思いばかりが先走っていませんか?
自己PRが書けないといことは、自分の魅力を発見するための「自己分析」と、相手が求める人物像は何かを知るための「企業分析」が不十分であるということです。
自己分析
自己分析とは、自分の経験から「長所・短所」「得意・苦手」「価値観」などを振り返る作業です。
自己分析を行う目的は2点あります。
- 自分のことをわかりやすく相手に説明すること
- 社会復帰への軸を明確にすること
例えば、「コミュニケーション能力が高い」とだけ自己PRに書いても、いまいち説得力に欠けるでしょう。あなたの過去の経験から、「学生時代に友達が多かった」「初対面の人とすぐに打ち解けられる」など具体的なエピソードを発掘できれば、根拠に基づいた自己PRができます。
また、自己分析を通じて「向いている仕事」や「やりたい仕事」を明確にすることが、社会復帰を目指すあなたの軸となります。
企業研究
企業研究とは、ホームページやSNSを通して関心のある企業の情報収集を行うことです。
自己PRを書く上で絶対に把握しておきたい応募企業の情報は、次の2点です。
- 業務内容
- 求める人物像
例えば、PCのデータ入力が主な業務の会社へ応募したのに、営業の仕事をしていた経験をアピールしても効果的ではありません。協調性やコミュニケーションに重きを置く会社で、一人黙々と作業できる集中力をアピールしても、相手の心には届かないでしょう。
業務内容を理解してあなたが実際に働く姿をイメージし、その職場ではどのような人物が好まれるのかを理解することで、より効果的な自己アピールができます。
それでも自己PRが書けない時の「リフレーミング」
「リフレーミング」とは、物事の見方を変えて別の視点で捉え直すことです。どうしても自己PRが書けない場合、短所を長所に捉え直すリフレーミングが有効です。リフレーミングは、私がニートから社会復帰を決めた時に自己PRを書くため用いた手法でもあります。
ニートを経験していると、どうしても自己肯定感が低くなりがちではありませんか?それを逆手に取り、自分の短所をたくさん書き出してみましょう。それらを長所に言い換えるだけで自己PRが完成します。
- 何もスキルが無い ⇒ 伸びしろがあり、何でも知識を吸収できる
- 消極的で文句が多い ⇒ 何事も現実的に考えられて、リスクにも気付きやすい
- 自分の意見を伝えることが苦手 ⇒ 相手を尊重できる性格である
このように、あなたの個性は言い方一つで弱みにも強みにもなります。
自己PRで嘘を書いてもいいの?
結論から言いますと、嘘は書かず正直に自己PRをするのが一番です。
もちろん、自己PRで嘘を書いてはいけないという決まりはありません。しかし、面接官は大勢の求職者を相手にしており、人を見ることに長けています。自己PRの中に嘘が紛れ込んでいると、細かな違和感にも敏感に反応します。
私もニートをしていたので、他人の自己PRの華々しいエピソードが羨ましく、劣等感を感じました。ですが、そんな中でも「本当にこの人の実績なのかな?」と疑問に感じる自己PRに出会ったことがあります。
例えば、自己PRで下記のことが書かれていたとします。
この自己PRから、面接官は次のような質問をしてくる可能性があります。
- 業務のムダってどのような部分を省いたの?
- チェーン店ってマニュアルが厳しいと思うけど、どうやって改革したの?
- 売上が1.7倍はすごいね。どうして達成できたか分析できる?
想定できるこれらの質問に、あなたは的確に回答できますか?私はちょっと自信がありません。
確実に深掘りされる自己PRに嘘を書く行為は非常にリスクが高いです。バレた時の印象は最悪で内定も遠のいてしまうため、オススメしません。
ニートでも書ける自己PRの例文を紹介
自己PRは面接官が1分以内に目を通せる200~300文字程度を目安に書くと良いです。
とはいえ、ニートが長引いてしまうと自己PRを書くにもブランクがあるかと思います。そのような時は、例文を参考にしながら自分の言葉に置き換えて書くことがオススメです。
下記に、自己PRの例文を3つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
ニート経験を生かしたリフレーミングを用いた自己PRの例文
私が社会復帰を果たした時、履歴書にはリフレーミングを用いた自己PRを書きました。
そのため、次のようにリフレーミングしました。
⇒高いスコアを出すという結果にこだわり、向上心がある
⇒好きな物事にはとことん熱中できる
⇒大量の情報が溢れているネットの中から、必要な情報を探し出す情報収集能力がある
⇒あらゆる分野のサイトや動画を視聴しており、知識欲が旺盛である
以下、例文になります。
アルバイト経験を生かした自己PRの例文
ニートの空白期間に向き合った自己PRの例文
自己PRを添削してほしいならハローワークへ
自己PRを書き上げても、「本当にこれでいいのかな…」と自信を持てない方も多いでしょう。そんな時は、ハローワークに登録することがオススメです。
ハローワークはニートでも気軽に利用できる国の機関で、自己PRを含む履歴書の添削を無料で行ってくれます。就職サポートのプロがあなたの相談に乗ってくれるため、第三者の目線で的確なアドバイスをしてくれます。
下記の記事では、ニート・引きこもりの方向けにハローワークの使い方を解説しています。ご参照ください。
まとめ|自己PRが書けないニートが、自己PRを書く方法
- ニートが的確な自己PRを書くには、「自己分析」と「企業研究」を行うことが重要
- 自己PRが書けないときは、短所を長所に言い換える「リフレーミング」も有効
- 自己PRに嘘を書くことはリスクが大きいため、正直に伝えることがオススメ
自己PRを書く上で最も重要なのは「自己分析」と「企業研究」を行うことです。自己PRには、誰も経験したことがないような特別なことを書く必要はありません。
あなたの人間性をよく表しているエピソードを探し出し、飾らない姿をアピールしましょう。