うつ病で外に出るのが怖いあなたへ。無理せずできる対処法を紹介!

うつ病になると、外に出るのが辛くなることは珍しくありません。しかし、適切な対処法を知っておくことで、少しずつ外に出る生活を送れるようになるかもしれません。

KAORUKO
「病院や役所に行かなきゃいけないのに、外出できない…」
「外出の怖さを克服するための対処法はある?」

この記事にたどりついたあなたは、このような悩みや疑問を抱えていませんか?

  • うつ病で外に出たくないと思う原因について
  • うつ病が回復するまでの流れ
  • 外出することが怖いときはどうすればいい?
  • 外出や運動をはじめるタイミングはいつ?
  • 回復期の過ごし方

について詳しく解説していきます。

あなたのペースに合わせて、外への一歩を踏み出す対処法を一緒に見つけていきましょう。

うつ病で外に出られない原因とは?

うずくまり落ち込む男性とスポットライト

うつ病になると、外出が困難になるのはなぜでしょうか?その理由には、いくつかの心理的・身体的要因が絡んでいます。

  • エネルギーの枯渇
    うつ病の主な症状の1つとして、全身の倦怠感けんたいかんが挙げられます。体を動かすだけのエネルギーが枯渇し、日常的な活動すら負担に感じることがあります。
  • 過剰な不安感
    人前に出ることで何か悪いことが起きるのではという強い不安に襲われることがあります。これが結果として、外出を避ける行動につながります。
  • 興味や関心の喪失
    趣味や日常の活動に対する興味を失うことがあり、外に出る目的を見出せなくなるケースも多いです。
  • 自己否定的な思考
    「人と会うのが怖い」「迷惑をかけてしまうかもしれない」といった否定的な思考が頭を巡り、外出への意欲を奪うことがあります。

これらの要因が重なると、心理的にも物理的にも外出が非常に難しくなるのです。

うつ病が回復するまでの3つの流れ

最も重要なタスク3つをリストアップ

うつ病の回復は段階的に進んでいくため、治療の経過は急性期・回復期・再発予防期という3つの期間に分けられます。そのため、外出を試みる場合も、あなたの治療の経過に合わせて段階的に外への怖さを克服することが大切です。

この項目では、うつ病が回復するまでの3つの流れについて見ていきましょう。

急性期(1~3か月)

急性期は、うつ病の症状が最も強く表れる時期です。この時期は、徹底的に休養を取ることが必要です。

うつ病と診断された場合、十分な休息を取りながら薬物治療を行うことで症状が緩和される方もいます。

また、仕事や学業から離れ、心身を癒すことに集中しましょう。無理に活動しようとすると、症状が悪化するリスクがあるため、できる限りストレスの少ない環境を整えることが重要です。

回復期(4~6か月)

回復期に入ると、少しずつ気分の波が安定してきます。しかし、波があることは変わりません。調子が良いと気分が晴れて症状が出ない日もありますが、調子が悪いときはかなり気分が落ち込み、つらい思いをします。

この時期は、日常生活の一部を徐々に取り戻すことを目指していきます。短い時間の散歩や軽い家事など、無理のない範囲で活動を増やしていくと良いでしょう。

ただし、体調の変化には気をつけて、無理をしすぎないことが大切です。

再発予防期(1年~)

再発予防期は、日常生活に戻りながらも、うつ病の再発を防ぐために注意深く過ごす時期です。薬物による治療を続け、規則正しい生活を心がけましょう。

ストレスを感じたら早めに休養を取るようにしましょう。

また、カウンセリングや定期的な通院を続けることも、再発予防に効果があります。自分のペースを大切にし、焦らずに生活を送ることが大切です。

外出できない時は無理をしない

リビングでドリンクを飲む男性

うつ病の治療において、休養は非常に重要です。休養を取ることは決して怠けではなく、回復のために必要なことです。

つらいうつ病を我慢しながら無理をして外出や運動をしてしまうと、症状の悪化につながる場合があります。外出や運動は、治療の経過と相談しながら自分のペースで行っていけばいいのです。

休養を取っている間は、下記のことに気をつけて過ごしてみましょう。

  • 休むことは必要なことだと理解する
    休養を取ることで、脳や体のエネルギーが回復し、自然と外出する意欲も少しずつ湧いてきます。
  • 質の良い睡眠を確保する
    できる限り同じ時間に寝起きすることで、体内時計を整えることが重要です。
  • リラックスできる環境を整える
    心地良い音楽を聴いたり、好きな香りを取り入れたりすることで、心身ともにリフレッシュできる環境を作りましょう。

外出や運動は「回復期」になってからがオススメ

緑の中でスキンケアをする若い女性

外出や運動はうつ病の回復に役立ちますが、タイミングを見誤ると逆効果になってしまうこともあります。

急性期の間は無理に外出する必要はありません。体調が良くなり始める回復期になったら次の様なステップで徐々に活動量を増やしていきましょう。

STEP
短時間の散歩から始めてみる

最初の一歩として、短時間の散歩を試してみましょう。

例えば、家の周りを5~10分ほど歩くだけでも、日光を浴びることでセロトニンの分泌が促され、気分が軽くなることがあります。散歩が難しい場合は、ベランダに出て深呼吸をするだけでも効果的です。

STEP
少しずつ活動を増やしてみる

体調に合わせて活動を少しずつ増やしていきます。歩く距離や時間を伸ばしたり、家事や軽いストレッチを取り入れることで、体力が少しずつ戻ってくるのを感じられるでしょう。この段階では、毎日の体調をよく観察しながら無理のない範囲で行動することが大切です。

最初は歩く距離、歩く時間が少ないとしても、徐々に増やしていければ自信にもつながっていきます。

STEP
無理はしないこと

体調が悪い時は、休むことも必要です。

回復期はまだ不安定な時期であることを忘れず、自分のペースを守りましょう。焦りは禁物です。

外に出たくないが、外出をしなければならない時の対処法

対処法

「外に出たくないのに、外せない用事や役所への手続きがある…」という時もありますよね。そういった時は、出来る限り不安を軽減する工夫をしてみましょう。

下記のような対処法があります。

  • 信頼できる方と一緒に出かける
    家族や友人と一緒に外出すると、不安を軽減しやすくなります。もし外出中に体調が悪くなったとしても、自分の側に手助けをしてくれる方がいれば安心できるでしょう。
  • 外出の計画を事前に立てる
    行き先や移動手段、滞在時間を事前に決めておくことで、不安の軽減につながります。
  • 小さなご褒美ほうびを設定する
    外出後に好きなものを食べる、映画を見るなど、自分へのご褒美を設定してみましょう。
  • 深呼吸をする
    緊張を感じたら、ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせることも有効です。なによりも自分のペースを優先し、無理をしない事が大切です。

外出するために効果的な回復期の過ごし方

パソコンを使う若い夫婦

外出や運動は回復期になってからがオススメであることは先述した通りです。

この項目では、外に出るために意識したい「回復期の過ごし方」について紹介していきます。

無理のない生活リズムの構築

生活リズムを整えることは、心身の安定に大きく関係します。特に、毎日の起床と就寝の時間を一定に保つことは、体内時計を整え、心のバランスを保つために重要です。

また急激に活動量を増やすことは逆に負担となるため、軽いストレッチや散歩、日光浴といった簡単な活動から始めるのが効果的です。体の調子を観察しながら、無理なく外出をする準備を進めていきましょう。

楽しみやリラックスできる時間の確保

楽しみやリラックスできる時間を確保することで、気持ちが安らぎ物事をポジティブに考えられるようになります。

たとえば、読書や音楽鑑賞、映画、アートなど、自分の心に響く趣味に取り組むことが効果的です。趣味が特に思いつかない場合でも、自然の音を聞きながらぼーっとする、アロマを活用して香りを楽しむなどのシンプルな方法でもリラックス効果があります。

リラックスする時間を日常的に取り入れることで、気持ちの切り替えがスムーズにできるようになり、うつ病の回復に効果的です。外出時の不安や恐怖心を軽減させることにもつながるでしょう。

小さな成功体験を積む

うつ病の回復には、自信を少しずつ取り戻すために小さな成功体験の積み重ねが重要な役割を果たします。まずは、簡単に達成できる目標を設定することが大切です。

たとえば、朝起きて顔を洗う、5分間だけ外を散歩する、食事の後に皿を洗うなど、日常的な小さな行動から始めてみましょう。達成できたときには自分をしっかりと褒めることも忘れないことが大切です。

たとえ些細ささいなことでも、達成感を感じられると自己肯定感が少しずつ高まります。小さな成功を積み重ねることで、「自分にはできることがある」と感じられるようになり、「外出しても大丈夫」と思えるようになっていきます。

専門家のサポートを活用する

専門家のサポートは非常に重要です。医師やカウンセラー、臨床心理士などの専門家に定期的に相談すると、自分の状態に適したアドバイスを受けることができます。

例えば、

「外出しようとすると、動悸がしたり不安に襲われたりして外に出られない」
「うつ病はいつになったら完治するのか、見通しが立たなくて不安…」

などの悩みを率直に話すことで、適切な治療方針が見つかることもあります。

また、心理療法を受けることで、自分の考え方や感じ方を整理し、新たな視点を得ることもできるでしょう。薬物療法を行っている場合も、自己判断での中断は避け、医師としっかりと相談することが大切です。

まとめ|うつ病で外に出られない理由と対処法

  • うつ病で外に出たくないと思う原因は、「エネルギーの枯渇」や「過剰な不安感」など、心理的・身体的な要素から来るものであるり、決して怠けているわけではない。
  • うつ病が回復するまでの流れには、「急性期」「回復期」「再発防止期」があり、それぞれの段階に合わせた対応をすることが大切。
  • 外出することが怖いときは、まずは「無理をしない」ということが大切である。しかし用事のために外出をしなければいけないときは、「家族や友人と出かける」「計画を立てて外出する」などの対処法をとり、できるだけ負担になる原因を軽くすると良い。
  • 外出や運動をはじめるタイミングは「回復期」になってからが望ましい。
  • 回復期に「無理のない生活リズムの構築」や「楽しみやリラックスできる時間」の確保などを意識することで、徐々に普通の生活が送れるようになり外出もできるようになる。

うつ病になると外に出たくないと感じるのは、ごく自然な反応です。しかし、段階的に回復を目指し、自分のペースで少しずつ外出を試みることで、前向きな変化が訪れることもあります。

無理をせず、必要な時には周囲の助けを借りながら、ゆっくりと進んでいきましょう。あなたのペースを尊重し、少しずつ前に進むことで、未来は少しずつ明るくなるはずです。

うつ病になった際の休み方や休息期間については、下記の記事でも解説しています。

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