はじめてのヤングハローワーク利用!通常のハローワークとの違いを解説

就職を希望している35歳未満のあなたへ、これまでハローワークの利用を考えたことはありますか?

KAORUKO

「ハローワークは自分より年上の人がほとんどで入りづらそう」
「地域のハローワークはなんか行きづらい…」

と感じている方もいるかもしれませんね。

ハローワークが行っている就職支援の一つとして、若年層に向けた「ヤングハローワーク(わかものハローワーク)」があります。

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)は、正社員経験が無い、または少ない、若い世代の方を対象にした就職支援サービスです。

  • ヤングハローワーク(わかものハローワーク)とはどんな場所か
  • 対象年齢やサービスの詳しい内容
  • 利用するメリット・デメリット
  • 通常のハローワークとの違い
  • 利用の流れ

をご紹介します。

ヤングハローワークの具体的な利用方法やメリット、デメリットを知って新しい仕事へのチャレンジに繋げていきましょう。

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)とは

スーツ姿の男女(カメラ目線・屋上・ガッツポーズ)

「ヤングハローワーク(わかものハローワーク)」は、正社員での経験が少ない若年層(第二新卒)の方や、正社員経験が全くない若者、あるいは無職(フリーター・ニート等)で若年層の方が正社員として就職できるように設置されている就職支援機関です。

初回は予約不要で利用できます。

ハローワーク(公共職業安定所)と同様に、厚生労働省の管轄のもと、都道府県の労働局が求人の紹介や就職支援などを行っています。また、職業訓練(ハロートレーニング)に関する情報提供や訓練受講に向けた相談を地域のハローワークと連携し実施しています。

近年のハローワークでは、「働き方の多様化」に対応するため、細分化、専門化したサービスを立ち上げています。

  • ヤングハローワーク(わかものハローワーク)
  • 新卒応援ハローワーク
  • マザーズハローワーク
  • ふるさとハローワーク

この中の一つである「ヤングハローワーク」は、非正規雇用の若い世代を正社員として就職できるよう支援することに特化したサービスで、厚生労働省のサイトでは「わかものハローワーク」という名称が使用されています。

※当記事では、わかものハローワークとヤングハローワークの両方の言葉を使用しています。内容に違いはありません。あえて用語を統一していないことをあらかじめご承知おきください。

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)の対象年齢は?

35

「わかものハローワーク」は、名称が異なる同様のサービス「わかもの支援コーナー」と「わかもの支援窓口」も設置しており、若者の就労支援に特化したサービスを行っています。

おおむね35歳未満の正社員を目指す若年層の方を対象に支援を行っています。

令和元年度までは「わかものハローワーク」の対象年齢は44歳以下でしたが、令和2年度から利用対象年齢が34歳以下に変更されました。

※一部地域では年齢要件が異なります。

2024年12月時点で、

  • わかものハローワーク
    全国21か所
  • わかもの支援コーナー・わかもの支援窓口
    全国200か所

設置されています。
わかものハローワーク・わかもの支援コーナー等一覧|厚生労働省

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)のサービス内容は?

SUPPORT サポート

ヤングハローワークでは、さまざまな就職支援サービスを行っています。

ヤング(わかもの)ハローワークの初回登録時には、正社員就職支援プランが作成され、計画に沿って就職指導や職業紹介が進められます。

求人検索

ヤングハローワークでは、地元企業だけでなく、全国の求人を探すことができます。

求人情報はハローワークインターネットサービスでも公開されていますが、ヤングハローワークや支援コーナー、支援窓口では、ネット上では公開されていない求人も用意されています。

就職支援ナビゲーター

ヤングハローワークでは、初回から専任担当者である「就職支援ナビゲーター」が相談者に就き、マンツーマンでのサポートを受けることができます。

就職支援ナビゲーターは民間企業での人事担当経験者も多いので、企業の人事担当者目線による貴重なアドバイスをもらえるかもしれません。

心理カウンセリング

事業所によってはストレス対策として、臨床心理士等による心理カウンセリングを無料で受けられる場合もあります。
上記以外にも、事業所によって異なりますが、職業適性診断や就職カウンセリング、各種セミナー、ほかの就職希望者とのグループワーク(ジョブクラブ)などの多様なサービスを、基本的に無料で受けることができます。

必要であれば、職業訓練の案内から職業訓練受講給付金の支給、実際の就職支援まで、一連のフォローを受けることも可能です。

また、就職が決まった後も「就職定着支援」によって引き続き担当者によるフォローを受けることができるので、安心ですね。

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)を利用するメリット・デメリット

メリット デメリット 長所 短所

ヤング(わかもの)ハローワークの利用には、メリット・デメリットがあります。

利用する際には、メリットだけでなく、デメリットも考えて検討しましょう。

メリット

  • ヤングハローワークには年齢制限があるため、混雑することが少なく、利用しやすい。
  • 専任担当者によるサポートとなるため、個人の状況が分かりやすく、細かい相談もしやすい。
  • ジョブクラブのある事業所では、グループワークで複数人と交流を深められ、各種セミナーを通じて就活のノウハウを学ぶことができる。
  • 転職エージェントなどに載っていない地元企業の求人も多く、地元での就職を目指す方に適している。
  • 採用された職場で長く働けるように就労後も希望に応じて職場定着支援のフォローがある。

デメリット

  • ヤングハローワークの求人票は比較的簡単な情報しか記載されておらず、優良求人なのか判別がつかないことも多い。
  • 求人内容そのものはハローワークと同じで、必ずしも優良案件ばかりとは限らず、いわゆるブラック企業が存在する可能性もある。
  • 一般的にハローワークでは、企業側も無料で気軽に求人情報を出せるため、安易なから求人などに注意が必要。

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)と通常のハローワークとの違い

ハローワークの建物に掲げられている看板

この項目では、ヤングハローワークと通常のハローワークとの違いを見ていきましょう。

対象者

ヤング(わかもの)ハローワークは、おおむね35歳未満の正社員を目指す若年層の方が利用対象です。

それに対して通常のハローワークは、基本的に年齢は問わず利用できます。また、正社員希望者だけでなく、パート・アルバイトなど、短時間勤務を希望している方でも利用できます。

担当者

ヤングハローワークでは、初回相談時に決められた就職支援ナビゲーターから継続的な対応をしてもらうことができます。

しかし、基本的に通常のハローワークでは専任の担当者はつきません。ただし、障害者関連窓口などの専門的な相談窓口を利用する場合、担当を定めることがあります。

受けられるサービス

通常のハローワークでは、求人検索・紹介や職業訓練の斡旋あっせん、雇用保険の手続き・案内、応募書類の添削などを行っています。

ヤングハローワークでは、上記に加えて、就職活動時に役立つ各種セミナーやグループワークの場である「ジョブクラブ」、就職カウンセリングなどが随時開催されています。

就職後の支援・フォロー

通常のハローワークでは、就職後、職場に定着するための相談やフォローを行うことはありません。
※ハローワークで公開・紹介している求人の内容が実際と異なる場合については相談を受け付けています。

ヤングハローワークでは、就職した若者が職場に定着できるよう、就職後も引き続き相談やフォローを行っています。

ヤングハローワーク 通常のハローワーク
対象者 35歳未満の正社員を目指す若年層 年齢不問
パート・アルバイトなど短時間勤務の希望も可
担当者 就職支援ナビゲーターから継続的な対応 専任の担当者はなし
障害者関連窓口など、専門の窓口では担当を定める場合あり
受けられる
サービス
  • 求人検索・紹介
  • 職業訓練(ハロートレーニング)の斡旋あっせん
  • 雇用保険手続き
  • 応募書類の添削
  • 各種セミナー、「ジョブクラブ」、就職カウンセリングなどを随時開催
  • 求人検索・紹介
  • 職業訓練(ハロートレーニング)の斡旋あっせん
  • 雇用保険手続き
  • 応募書類の添削
就職後の支援・フォロー 就職後も職場定着の相談やフォローを行う 就職後、職場定着の相談やフォローはなし
※求人の内容が実際と異なる場合は相談を受け付ける

ヤングハローワーク(わかものハローワーク)利用の流れ

ステップを踏んでいくイメージ 段階的

この項目ではヤング(わかもの)ハローワークの利用の流れを見ていきましょう。

STEP
登録と受付
ヤングハローワーク(わかものハローワーク)の利用には、通常のハローワークの求職者登録が必要です。

  1. 最寄りの「わかものハローワーク」受付で「通常のハローワーク」の求職者登録を行う
  2. 「わかものハローワーク」の利用登録完了
  3. サービスの利用が可能になる

初めての利用は基本的に予約は不要です。ただし、初回から相談員による個別支援を受けたい場合は、事前予約が必要となります。

STEP
個別相談
初回登録で求職者に合わせた正社員就職支援プランが作成され、支援プランに沿って就職指導や職業紹介などが受けられます。相談員による応募書類の添削や模擬面接にも対応してもらえます。
STEP
各種サービスの利用
  • 就職カウンセリング
  • 各種セミナー
  • ほかの就職希望者とのグループワーク(ジョブクラブ)

などを無料で利用できます。

事業所によっては、臨床心理士による心理カウンセリングを無料で利用できる場合もあります。

STEP
求人検索と応募
求人検索や相談員からの紹介で気になる企業を見つけた場合は、早速応募してみましょう。面接日程の調整や企業への連絡も相談員の方に対応してもらえます。
STEP
紹介状の発行
面接の日程が決まると、選考に関する基本情報が記載された紹介状が発行されます。応募企業の指示に従って、紹介状と応募書類を提出します。
STEP
面接を受ける
予約した面接日に企業を訪問して、採用面接を受けましょう。個人差もありますが、およそ2か月間での就職を目指します。

ヤングハローワークのほかに、若い世代が利用できる就労支援として「地域若者サポートステーション(サポステ)」があります。
詳しくは下記の記事をご覧ください。

まとめ|はじめてのヤングハローワーク(わかものハローワーク)

  • ヤング(わかもの)ハローワークは、35歳未満で非正規雇用として働く若年層の方を対象とした、正社員での就職に向けて専門的な支援を行うサービス。
  • 最寄りのヤングハローワークへ行き、利用登録を行うことでサービスを利用できる。初めての利用する場合、基本予約は不要で、初回に担当した就職支援ナビゲーターに対応してもらえる。
  • 就職カウンセリングや各種セミナー、ほかの就職希望者とのグループワーク、心理カウンセリングなど、さまざまな支援を受けることができる。職業訓練(ハロートレーニング)の相談も可能。
  • ヤングハローワークでは就職定着支援も行っており、就職後も引き続きフォローを受けられる。

ハローワークの求人は地元企業からの求人が多い傾向にあるため、現在住んでいる地域や、地元での就職を目指している方に適していると言えます。

正社員を目指す若者のあなたへ、目標への第一歩として、サービスが充実している「ヤングハローワーク(わかものハローワーク)」を利用してみてはいかがでしょうか。


また、もしあなたが何らかの障がいを抱えている場合は、ヤングハローワークに加えて「dodaチャレンジ」のような障がい者専門の就職・転職エージェントを利用してみるとよいかもしれません。

ヤングハローワークの求人に関する不安というデメリットは、豊富な求人情報を持っているエージェントに相談することで解消できますし、ご応募の際は難しい応募書類の書き方や面接対策などもアドバイスしてくれます。

気になる方はまず無料相談から試してみましょう。

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