
「公式サイトを見てもよく分からない…」
などでお困りではありませんか?
確かに、アパホテルでは直接的な障がい者割引は設定されていません。
しかし、別の割引や利用方法によっては少し安く泊まれる場合があります。
- アパホテルに障がい者割引はないけれど…
- アパホテルをお得に利用する方法
- 気になるアパホテルのバリアフリー情報
- 障がいのある方が利用できるその他の割引
これらについて詳しく解説します。
この記事が参考になれば幸いです。
アパホテルには障がい者割引はないけれど…
残念ながら、アパホテルには、身体障がい者手帳や療育手帳などを提示して利用できる「障がい者割引」の制度はありません。公式サイトを探しましたが、それらしい記述は見当たりませんでした。
しかし、アパホテルには、障がいの有無に関わらず、誰でも利用できる割引プランや会員プログラムなどがあります。
アパホテルでお得に泊まる方法
アパホテルには障がい者割引がありませんが、この項目で紹介する方法を利用すれば、少しお得に宿泊できます。
アパホテルの会員制度
アパホテルには会員制度があります。
ポイントの付与・交換だけでなく、チェックアウト時間が自動で1時間延長されるなどの特典が受けられます。通常はチェックアウト時間の延長は有料の場合がほとんどですから、少し時間に余裕ができるのはうれしいですね。
2025年4月時点で、入会金・年会費は無料となっています。年に数回アパホテルを利用される方であれば、入会して損はないでしょう。
また、アパホテルの会員になれば、下記の2つの点で少し安く利用できます。
「アパ直」と「アパポイント」
公式サイト・公式アプリからの予約、通称「アパ直」では、オンライン決済なら最安値で予約できるとしています。
公式アプリからの予約であれば、予約日の変更やキャンセルも比較的簡単にできます。
また、宿泊料金に応じて「アパポイント」が貯まるので、次回以降の宿泊割引やキャッシュバックに利用できます。
- 「アパ直」とオンライン決済の併用で最安値予約が可能
- 宿泊料金の4~9%のポイントが付く(プラン・会員ステータスによって変動あり)
- 1泊1,000ポイントまで宿泊料金割引に利用可能
- 5,000ポイントで5,000円のキャッシュバックも選択できる
公式サイトからの予約
アパホテルの公式サイト・公式アプリでの予約の場合、通常の素泊まりや朝食付きプランの選択だけでなく、早期予約や連泊などで割引が適用されるプランを選択できます。
予約の際は、利用するプランの金額をよく確認してみましょう。
プランの一例
- 早割
宿泊日の2週間~数か月前の予約で割引 - マンスリープラン
30日間の長期連泊限定で少し安く宿泊できる - アパスペシャルプラン
期間限定やホテル限定のプランで、特典があることも
旅行予約サイトのクーポン&キャンペーン
じゃらん、楽天トラベル、Yahoo!トラベルなどの旅行予約サイトでは、アパホテルの予約に使えるクーポンやキャンペーンが開催されている場合があります。ポイント還元率や予約サイトの利用状況によっては、公式サイト・アプリでの予約よりもお得になるケースもあるようです。
旅行予約サイトを利用するとキャンセルや変更などの手続きがしづらくなるデメリットはありますが、ホテルを予約する際は、各サイトを比較してから予約すると良いでしょう。
アパホテルのバリアフリー情報
「ホテルはバリアフリー設備が心配…」という方も多いでしょう。
この項目では、アパホテルのバリアフリー設備についてまとめました。ただ、ホテルによっては紹介している設備がない場合もあるため、予約の際はホテルの個別ページを確認するのが確実です。
バリアフリー対応の客室
アパホテルには、車椅子の方が利用しやすい専用の客室が用意されている場合があります。
設備例:アパホテル〈東京板橋駅前〉バリアフリーシングルルームの場合
- 広い入口
客室の入口や浴室の入口は車椅子が入れる幅が確保されています。
引用:No.111 アパホテル〈東京板橋駅前〉|【公式】アパホテル
- 車椅子対応の3点ユニットバス
浴室の入口には段差がなく、車椅子が入れる広さとなっているほか、壁には手すりが設置されています。
引用:No.111 アパホテル〈東京板橋駅前〉|【公式】アパホテル
- 低めのベッド
寝起きした際に移動がしやすくなっています。
引用:No.111 アパホテル〈東京板橋駅前〉|【公式】アパホテル
ここでは例として「バリアフリーシングルルーム」を紹介しました。
公式サイトで検索してみると、「バリアフリー」と書かれている部屋は少ないように思えますが、「デラックスツイン」と書かれた客室が車椅子での利用がしやすい、バリアフリー対応の部屋となっています。
先述した、車椅子でも通りやすい出入り口や、段差がなく手すりのある広めの浴室が設置されています。「デラックスツイン」というだけあって、シングルルームよりも部屋が広く、大きめの電動車椅子でも比較的移動しやすいのがメリットでしょう。
部屋の雰囲気を確認したい場合は、公式サイトから各ホテルのページを見てみましょう。「ギャラリー」の中にバリアフリー対応についての記載があります。
料金はホテルの立地や時期、予約状況によって変わります。具体的な料金は、ホテルの公式サイトを確認するか、直接ホテルへ電話などで問い合わせるのが確実です。
その他のバリアフリー対応
その他のバリアフリー対応としては、下記のようなものがあります。
- 車椅子の貸出
数が限られているため、利用する際は事前にホテルへの相談を。 - 館内設備
エレベーター、多目的トイレ、温水洗浄便座の全室設置、テレビ画面での館内案内など。 - 補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)の同伴
可能。事前に補助犬が同伴することを伝えておくとスムーズ。 - 筆談での対応
可能な場合もあるが、ホテルによって対応が異なり、対応していない所もある。事前に確認しておくと良い。
上記以外にも気になる点がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
宿泊の際は、ホテルで対応していること、自分で用意が必要なものを事前に問い合わせしておくと良いでしょう。
ホテルの予約時に伝えておきたいこと
バリアフリールームや車椅子の貸出を希望する場合、予約時に必ずホテルに伝えましょう。また、車椅子で宿泊する際や、介助犬が同伴する際も事前に伝えておきましょう。その際「エレベーターに近い部屋を希望します」など、具体的な要望と共に伝えると必要な配慮がわかりやすくなります。
事前に伝えておくことでホテル側も準備ができるので、スムーズな対応が期待できます。
- 電話予約の場合
・予約時に口頭で「バリアフリールーム希望」「車椅子の貸出希望」「介助犬が同行します」など、要望や伝えておくことを具体的に伝える - Web予約の場合
・プラン・客室を選択する際に「バリアフリールーム」またはバリアフリー対応の客室を選択
・備考欄に「車椅子の貸出希望」「車椅子で宿泊予定なのでエレベーターが近い部屋を希望します」「介助犬が同行します」など、要望や伝えておくことがあれば具体的に記載する
旅行費用を抑えるための障がい者割引制度
旅行となると、宿泊費用以外にも交通費などでお金がかかります。
ホテルでは障がい者割引を行っていませんが、公共交通機関などでは障がい者割引を利用できる場合があります。
公共交通機関の割引
多くの公共交通機関では、障がい者手帳の提示で運賃の割引を行っています。手帳の等級や利用距離など、条件が設けられていることが多いので、事前の確認がオススメです。
JRの場合
障がい者手帳の提示で、本人と介護者の乗車券が割引になる場合があります。障害者手帳の「旅客鉄道株式会社(等)旅客運賃減額欄」に第1種、または第2種の記載がある方が対象となります。
2025年4月時点で、下記の割引が適用されるとしています。
対象 | 割引対象の乗車券類 | 割引率 | 備考 |
---|---|---|---|
第1種障害者と その介護者 |
普通乗車券 回数乗車券 普通急行券 定期乗車券 (小児定期乗車券を除く) |
50% | 他鉄道会社線とまたがる場合を含む。 ただし、回数乗車券はJR線区間単独のみ発売。 |
12歳未満の第2種障害者と その介護者 |
定期乗車券 (小児定期乗車券を除く) |
50% | 他鉄道会社線とまたがる場合を含む。 小児定期旅客運賃は割引が適用されない。 |
第1種、第2種障害者が 単独で利用する場合 |
普通乗車券 | 50% | 片道の営業キロが100キロを超える場合に限る。 また、他鉄道会社線とまたがる場合を含む。 |
航空会社の場合
飛行機の場合でも、各社で障がい者割引が実施されています。購入する際や搭乗手続きの際に障害者手帳の提示が必要です。
航空会社や路線によって価格が異なりますが、大人1人料金の約20~50%程度の割引が適用されることが多いようです。
JALでは、障がい者割引の適用で「各種運賃より20%割引」が明記されています。
障がい者手帳の区分や有効期限など、利用条件が設定されている航空会社もあります。また、路線や時期などによっては価格が変動することがあるので、詳しい金額や条件は各航空会社の公式サイトを確認しましょう。
その他
JRや航空機だけでなく、私鉄やバス、フェリーなど、多くの交通機関で障がい者割引が実施されています。
どの交通機関を利用する場合も、乗車時や購入時に障害者手帳の提示が求められます。
一部の例を挙げてみます。
交通機関 | 割引対象・割引率 | 備考 |
---|---|---|
バス (東急バスの場合) |
身体障害者手帳・療育手帳(愛の手帳) ・普通運賃:5割引 ・定期券:3割引 ・介護人(原則1名):本人と同等の割引 |
定期券は記名式での販売。 介護人は定期券購入の場合、適用条件あり。 |
精神障害者保健福祉手帳 ・普通運賃:5割引 |
東京都発行の手帳のみ。 乗車・降車ともに東京都内に限る。 空港連絡バス・高速バスは対象外。 介護人は割引運賃での利用不可。 |
|
私鉄 (名古屋鉄道の場合) |
「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額」が第1種 本人のみ ・普通乗車券 100キロを超える区間に限り:5割引 介護者同伴 ・普通乗車券 本人・介護者:5割引 ・定期乗車券 本人:通学・通学5割引 介護者:大人通勤に限り5割引 ・回数券 本人・介護者:5割引 |
手帳種別大人の場合。 介護者が通学定期を利用できる場合でも、通勤定期となる。 |
「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額」が第2種 本人のみ(単独利用) ・普通乗車券 100キロを超える区間に限り:5割引 |
介護者同伴の場合、割引なし。 | |
フェリー (商船三井さんふらわあの場合) |
旅客運賃:50%割引 乗用車運賃:10%割引 |
本人の場合、第1種・第2種を問わず適用。 第1種(判定欄の記述が「A」、精神障害1級)の介護人(1名様のみ)も同様の割引。 |
タクシー (日本交通株式會社の場合) |
乗車した区間の運賃:1割引 | 乗車時に障害者手帳またはアプリを提示。 |
障がい者手帳の代わりに障害者手帳アプリ「ミライロID」の提示でも可能な場合があります。
ミライロIDについては、下記の記事で解説しています。
ここで挙げた例は一例となります。
地域や会社によって、条件や割引率などが異なるため、詳しくは利用を検討している交通機関のホームページを確認しましょう。
また、一部の割引制度を利用するために、事前に自治体への申請が必要な場合もあります。詳しくはお住まいの自治体のホームページを確認するか、障害福祉担当窓口へ相談してみると良いでしょう。
観光施設・レジャー施設の割引
旅先の観光施設や、レジャー施設などでも、障がい者割引が利用できる場合があります。
- 美術館、博物館、動物園、水族館などの博物館施設
ほとんどの施設で、入場料の減額・免除などの障がい者割引が受けられます。常設展のみ無料、特別展の料金割引など、施設によって異なります。 - テーマパーク・遊園地
一部の施設で割引を受けられる場合があります。対象者など、事前の確認が必要です。 - タワー・展望台
東京タワーや名古屋テレビ塔、京都タワーなど、多くのタワーや展望台で障がい者割引を実施しています。本人と介助者1名まで一般料金の半額となる施設が多いです。
受けられる割引や対象となる方など、詳細は各施設のホームページをチェックしておきましょう。
まとめ|アパホテルには障がい者割引はないが、使い方によっては安く泊まれる
- アパホテルに「障がい者割引」は無いが、会員制度などを利用すれば、少しお得に泊まれる。
- 会員制度のほか、公式サイトでの早割などの活用や、旅行予約サイトのクーポンやキャンペーンを利用することで、安く泊まれることがある。
- アパホテルには、車椅子で通りやすく、浴室への段差がない「バリアフリールーム」や、同じ仕様の「デラックスツイン」の客室が設置されている場合がある。すべてのアパホテルに設置されているわけではないので、利用する際は要確認。
- アパホテルではエレベーターや温水洗浄便座などの設備が全館にある。また、事前に相談すれば車椅子の貸出も可能。ペットは利用できないが、盲導犬などの介助犬は同行できる。ホテルに事前に伝えておくとスムーズ。
- 公共交通機関や観光施設、レジャー施設などで障がい者割引が受けられる場合があるので、詳しくは利用を検討している交通機関や施設のホームページを確認しよう。
障がい者割引が無くとも、会員制度や予約サイトなどを活用することで、少し安く泊まることは可能です。
また、アパホテルには車椅子でも動きやすい「バリアフリールーム」や、同仕様で少し広めの「デラックスツイン」があるので、ホテルを検討する際の選択肢に入れやすいでしょう。
この記事が旅行の計画を立てる参考になれば幸いです。